「楽天証券はやめたほうがいいって聞くけど本当?」
「楽天証券のデメリットや注意点を知りたい」
このような疑問をお持ちではありませんか?
楽天証券は手数料の安さやポイント還元で人気のネット証券ですが、一方で「やめたほうがいい」という意見もあります。
そこで本記事では、1級FP技能士の私鬼塚が以下の内容について詳しく解説します。
- 楽天証券はやめたほうがいいと言われる理由
- 楽天証券を利用するメリット
- 楽天証券に向いている人・向いていない人の特徴
本記事を読めば「楽天証券を使うのは本当にやめたほうがいいのか?」を正しく判断できるでしょう。
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楽天証券はやめたほうがいいといわれる理由

なぜ、楽天証券はやめたほうがいいという声が挙がるのでしょうか?ここでは、楽天証券に対して否定的な意見が出る背景を詳しく解説します。
- ポイント制度が変わりやすい
- 期間限定ポイントは投資に使えない
- 対面でのサポートが受けられない
- 電話がなかなかつながらない
それぞれ詳しく見ていきましょう。
1. ポイント制度が変わりやすい
楽天証券のポイント制度は、過去数年間で何度も改悪されてきた歴史があります。
たとえば、以前は投資信託の保有額に応じて毎月ポイントが付与されていましたが、現在は条件が厳しくなっています。
楽天証券のポイント制度が改悪された事例を以下にまとめました。
改悪された内容 | 変更前 | 変更後 |
---|---|---|
投資信託資産形成ポイントの改悪 | 投資信託の保有額に応じて毎月ポイント付与を受けられる | 2022年4月1日0時より毎月のポイント付与の廃止 投資信託の残高が一定金額にはじめて達した場合に一度だけ付与される |
マネーブリッジの優遇金利の改悪 | 普通預金残高に関係なく一律年0.10%の上乗せ金利を適用 | 2022年4月1日0時より普通預金残高300万円を超える部分の金利を年0.10%から年0.04%へ変更 |
楽天証券のSPU条件 | 楽天ポイントコースの設定をして、500円以上のポイント投資(投資信託)で楽天市場の商品がポイント+1倍 | 2022年4月1日0時より楽天ポイントコースとマネーブリッジの設定をした人のみが対象 当月合計3万円以上のポイント投資で、投資信託は+0.5倍、米国株式(円貨決済)は+0.5倍、両方達成で最大+1倍 |
このような変更は、事前告知はあるものの、ポイント制度に魅力を感じて楽天証券を選んだ方にとっては都合が悪くなります。

投資を始める際は、変動しやすいポイント制度に惑わされず、自分の投資スタイルに合った証券会社を選ぶことが重要です。
2. 期間限定ポイントは投資に使えない
楽天証券の期間限定ポイントは、投資に使えません。
つまり、期間限定ポイントは楽天市場での買い物には使えますが、金融商品を購入するときの支払いには利用できないということです。
投資に使えるのは通常ポイントのみであり、期間限定ポイントは有効期限が切れる前にほかの楽天サービスで使い切る必要があります。
楽天ポイントを貯めて投資に回そうと考えている初心者投資家にとって、このような制限は見落としがちな落とし穴といえます。
投資目的で楽天証券を選ぶなら、期間限定ポイントの使い道に注意し、ポイント還元だけを理由に口座開設を決めるべきではないでしょう。
3. 対面でのサポートが受けられない
楽天証券は対面サポートがないため、投資初心者の方にとっては、心もとなく感じる場合があります。
ネット証券である楽天証券では、基本的に電話やチャットでの顧客対応が中心です。
株式投資に不慣れな初心者は、取引方法や投資判断について直接相談したいと思うことが多いでしょう。しかし、楽天証券では担当者と顔を合わせて相談できません。
個人の資産状況や投資目的に合わせたきめ細かなアドバイスを求める投資家には、物足りなさを感じてしまう恐れがあります。



ただし、対面でのサポートが受けられないのは、楽天証券に限ったことではなくネット証券全般にいえることは押さえておきましょう。
4. 電話がなかなかつながらない
楽天証券は、電話対応が遅いという声が挙がっています。とくに、取引が集中する時間帯や市場の急変時には、電話がつながりにくくなる傾向があるようです。
オンライン証券会社は基本的にインターネット取引を前提としていますが、システム障害時や複雑な取引の相談には電話でのサポートが必要不可欠です。
なお、楽天証券における現行のサポート体制を以下にまとめました。
サポート | 受付時間 |
---|---|
オペレーターチャット | 平日9:00~23:00 土日9:00~17:00(NISA・投資信託) |
電話サポート | 平日8:30~17:00 土日9:00~17:00(NISA) |
AIチャットボット | 24時間365日対応 |
初心者投資家にとって、緊急時に相談できる窓口の信頼性は証券会社選びの重要なポイントといえるでしょう。
楽天証券を利用する利点


楽天証券の利点を理解することは、自分に適した証券会社を選ぶうえで重要です。ここでは主要なメリットを4つ紹介します。
- 取引にかかるコストが小さい
- 楽天ポイントが貯まる
- 日経テレコンを無料で読める
- 楽天銀行と連携できる
ひとつずつ見ていきましょう。
1. 取引にかかるコストが小さい
楽天証券を利用すれば、取引にかかる費用を抑えられます。
たとえば、国内株式の取引手数料は「ゼロコース」を選択すれば、取引金額にかかわらず無料になります。
また、NISAなどで投資信託を購入する際の購入手数料も無料です。
ETF(上場投資信託)の取引手数料も無料で、長期投資の効率を高められます。さらに、楽天の通常ポイントを使って投資ができるシステムも、実質的なコスト削減につながるでしょう。
投資で得た利益から手数料が大きく引かれると、実質的なリターンが減少してしまいます。
とくに少額投資の場合、手数料の影響は相対的に大きくなるため、コスト面での優位性は証券会社を選ぶうえで重要です。
2. 楽天ポイントが貯まる
楽天証券の大きな魅力は、投資をしながら楽天ポイントが貯まる仕組みがあることです。
楽天カードクレジット決済による投信積立では、決済額の0.5~2%のポイントが付与されます。また、対象ファンドの保有残高に応じて年率0.017~0.053%のポイントが毎月もらえます。
また、楽天カードクレジット決済による投資信託の積立設定でポイントを獲得できるため、少額から始める初心者にも嬉しい特典といえるでしょう。
さらに、楽天カードで投資信託を購入すると、カード利用分のポイントも別途加算されます。通常ポイントは、楽天市場での買い物だけでなく、投資信託の購入資金としても利用可能です。



楽天証券を使えば、投資しながら日常生活でも得をする、という二重のメリットを受けられます。
3. 日経テレコンを無料で読める
楽天証券の大きな特典として、日経テレコン(楽天証券版)が無料で読めることが挙げられます。
日経テレコンは、過去40年分の新聞・雑誌記事から企業情報、業界レポート、人物情報まで、750を超える情報源をワンストップで検索・収集できるWebサービスです。
口座開設のみでこの経済情報を無料で閲覧できるのは、楽天証券に登録するメリットといえます。
株価の変動要因や業界トレンドを理解することで、根拠を持って投資の判断ができるようになるでしょう。投資初心者にとっては、投資の知識を深める学習ツールとしても価値があります。
また、楽天証券のiSPEEDアプリから閲覧できるため、通勤時間などの隙間時間に経済情報をチェックできるのも魅力です。
4. 楽天銀行と連携できる
楽天証券を楽天銀行と連携させる「楽天マネーブリッジ」を適用すれば、資金移動が素早くかんたんに行えます。
通常、銀行から証券口座への入金は翌営業日以降に反映されるのが一般的ですが、楽天マネーブリッジを利用すれば即時に資金を移動できます。
また、マネーブリッジを利用することで、楽天銀行の普通預金の金利が優遇されるのも特筆すべきポイントです。
適用される金利を以下にまとめました。
普通預金残高 | 金利 |
---|---|
普通預金残高300万円以下の分 | 年0.28%※税引後年0.223% |
普通預金残高300万円を超えた分 | 年0.22%※税引後年0.175% |
投資していない資金も無駄にせず、少しでも増やせるのが初心者にも嬉しいポイントです。このように、楽天銀行と楽天証券を連携させることで、資金管理の手間を減らせるでしょう。
楽天証券はやめたほうがいいのは本当?向いている人の特徴


ここでは、楽天証券が向いている人の特徴を3つ紹介します。
- 楽天経済圏を活用したい人
- 手数料を安く抑えることを重視する人
- NISA制度を使って資金を投資信託に積み立てる予定の人
ひとつずつ見ていきましょう。
1. 楽天経済圏を活用したい人
楽天証券は、楽天経済圏を活用したい投資初心者に向いている証券会社です。
楽天ポイントを投資に活用できる点が最大の魅力です。日常の買い物や楽天カードの利用で貯まったポイントを投資信託や株式購入に使えます。
楽天市場でのショッピングが多い人なら、自然にポイントが貯まりやすい環境です。
また、楽天ポイントコースとマネーブリッジを設定し、当月合計30,000円以上のポイント投資を行うことで、楽天市場でのポイント還元率が最大+1倍になります。
このように楽天のサービスを複合的に利用する人にとって、楽天証券は投資を始める入口として最適な選択肢となるでしょう。
2. 手数料を安く抑えることを重視する人
楽天証券は、手数料を安く抑えたい投資家にとって適した証券会社です。
楽天証券の株式取引手数料は「ゼロコース」により完全無料(0円)となっており、少額投資を行う初心者には大きなメリットです。
また、投資信託の購入時手数料は無料で、長期的な資産形成を目指す人にとってトータルコストの削減につながります。
また、外国株取引においても、米国株の取引手数料は約定代金の0.495%(最低0米ドル、上限22米ドル)で業界最安水準に設定されています。



投資においてコスト管理は長期的なリターンに直結するため、手数料の安さを重視する投資家にとって楽天証券が好ましい選択肢となるでしょう。
3. NISA制度を使って資金を投資信託に積み立てる予定の人
NISAで資金を投資信託に積み立てる予定の人には、楽天証券がおすすめです。
楽天証券では100円から投資信託の積立が可能で、初心者でも始めやすい仕組みになっています。
楽天証券の強みは、取扱銘柄数が豊富なことと、ポイントが貯まる点です。
楽天カードクレジット決済や楽天キャッシュでの積立投資信託の購入で通常ポイントが付与され、そのポイントをさらに投資に回せます。
さらに、スマホアプリを使えば外出先でもかんたんに積立状況を確認できます。
このように、NISAで投資信託を積み立てたい初心者にとって、楽天証券は使いやすさとポイント還元の面で大きなメリットがある証券会社といえるでしょう。
楽天証券を使うのはやめたほうがいい人の特徴


楽天証券を使うのはやめたほうがいい人の特徴を理解することは、証券会社選びで失敗を避けるうえで重要です。ここでは、楽天証券が向いていない人の特徴を3つ紹介します。
- 対面サポートを重視する人
- 楽天経済圏に依存したくない人
- IPO投資に取り組みたい人
それぞれ詳しく見ていきましょう。
1. 対面サポートを重視する人
対面サポートを必要とする投資家は、楽天証券のようなネット証券ではなく実店舗がある証券会社を検討することをおすすめします。
楽天証券はオンライン証券会社であり、基本的にはWebサイトやアプリを通じたセルフサービス型の取引を前提としています。
そのため、複雑な金融商品について詳しい説明を求める人にとって、対面で丁寧な説明が得られない点は不安材料となるでしょう。
楽天証券では平日23時まで、土日も17時までのオペレーターチャットや画面共有機能付きの電話サポートなど充実したサポート体制があります。
しかし、対面での相談を希望する場合は不十分と感じることがあるかもしれません。



投資判断に自信がなくプロの意見を直接聞きながら取引したい人は、多少手数料が高くても対面サービスのある証券会社にすることを検討してもよいかもしれません。
2. 楽天経済圏に依存したくない人
楽天経済圏に依存したくない人は、楽天証券の利用を再検討したほうがよいでしょう。
楽天証券は、楽天ポイントが貯まる・使えるという特典があり、多くの投資家にとって魅力的に映ります。
しかし、この仕組みは楽天市場や楽天カードなどほかの楽天サービスとの連携を前提としています。
また、楽天以外のECサイトや実店舗での買い物が多い人にとっては、楽天ポイントの使い道が限られるのがデメリットに感じられるでしょう。
楽天のサービスを普段活用しない方や、特定の企業グループに依存したくない方は、ほかの証券会社を検討するとよいでしょう。
3. IPO投資に取り組みたい人
IPO投資に本格的に取り組みたい人は、楽天証券だけでなくほかの証券会社との併用も検討したほうがよいでしょう。
楽天証券のIPO取扱数は、2024年で54社ですが、楽天証券を上回る証券会社もあります。
証券会社 | IPO取扱数 |
---|---|
SBI証券 | 76 |
松井証券 | 55 |
楽天証券 | 54 |
マネックス証券 | 50 |
SMBC日興証券 | 52 |
また、楽天証券は100%完全平等抽選を採用しており、SBI証券のIPOチャレンジポイントのような独自制度はありません。
本格的にIPO投資で利益を追求したい投資家にとっては、SBI証券のIPOチャレンジポイント制度のほうが有利な場合があります。
IPO投資で成果を上げたいなら、IPO取扱数の多い証券会社や専門的な情報提供が充実している証券会社を選ぶべきでしょう。
楽天証券はやめたほうがいいという意見に関するよくある質問


楽天証券に関する疑問や不安について理解することは、投資判断を行ううえで重要です。ここでは楽天証券に関するよくある質問を2つ紹介します。
- 楽天証券が破綻する恐れはないの?
- セキュリティ面は大丈夫?
それぞれ詳しく見ていきましょう。
1. 楽天証券が破綻する恐れはないの?
楽天証券自体は高収益で財務基盤は良好であり、楽天証券が潰れることは現状考えにくいという意見が主流です。
楽天グループという大手企業の一員であり、多数の顧客と豊富な運用資産を持つことから経営の安定性は高くなっています。
また、日本の証券会社は金融庁の厳格な監督下にあり、定期的な検査を受けています。
さらに、投資者保護基金という制度によって、顧客資産は1人あたり1,000万円まで保護される制度が整っているため、より安心です。



証券会社を選ぶ際は、破綻リスクだけでなく、手数料体系やサービス内容・使いやすさなどを総合的に判断しましょう。
楽天証券の安全性については、以下の記事を参考にしてみてください。


2. セキュリティ面は大丈夫?
楽天証券では、2025年3月にフィッシング詐欺による不正アクセス事件が発生しました。
そこで、楽天証券は2025年6月1日から全チャネルで多要素認証を必須化するなど、セキュリティ強化策を実施しています。
具体的には、二段階認証やログイン履歴確認機能・不正アクセス検知システムなど、複数のセキュリティ対策が導入されています。
ただし、フィッシング詐欺などの外部からの攻撃リスクはほかの証券会社と同様にあることを押さえておきましょう。
そのため、定期的なパスワード変更や、公共Wi-Fiでの取引を避けるなど、利用者側の対策も必要です。
投資信託に投資するなら楽天証券を含めたネット証券がおすすめ


れから投資を始める方には、楽天証券を含めたネット証券での投資信託への投資がとくにおすすめです。
楽天証券は手数料の安さと初心者向けの使いやすさが魅力的で、月100円から投資信託の積立投資を始められます。
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