「毎月分配型の投資信託はどうなの?」
「弱点って何がある?」
「毎月お金を受け取りたいけどおすすめのサービスはある?」
と考えていませんか?
毎月分配型の投資信託は、運用成果の一部や元本の一部を毎月投資家に還元する形の投資信託のことを指します。
毎月一定の収益が見込まれるため毎月のお小遣い稼ぎとして購入を検討している方も少なくないでしょう。
しかし深く考えずに毎月分配型の投資信託を購入すると後々苦労するかもしれません…
そこでこの記事では、以下の内容について詳しく解説します。
- 毎月分配型の投資信託の概要
- 毎月分配型の投資信託のメリット
- 毎月分配型の投資信託の弱点
- 自動定額売却サービスの内容
この記事を読めば毎月分配型の投資信託の概要だけでなく、代替のサービス内容も知り、今後何をすればいいのかはっきりするでしょう。
ぜひ、最後まで読んでみてください!
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毎月分配型の投資信託は悪くない?概要をサクッと解説
毎月分配型の投資信託とは、投資家に対して毎月分配金を支払う投資信託のことを指します。
具体的には、投資信託が運用する資産から得られる利益(配当や利息、譲渡益や元本など)が毎月投資家に分配されます。
毎月分配型の投資信託は収益を定期的に得られることが魅力で、退職後の収入源として考えている方などには有用な選択肢だと言えるでしょう。
毎月分配型投信の一つ「アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信」は、2023年6月17日現在で総資産額残高2位と人気です。
ランキング上位には他の毎月分配型の投信も見られ、選択肢は広がっています。
しかし、分配金は元本から支払われることもあるため、元本が減るなどのリスクもあります…。
毎月分配型の投資信託は魅力的ですが、リスクを理解し自身の資産運用戦略に合致しているか確認しましょう。
毎月分配型の投資信託の特徴
ここからは毎月分配型の投資信託の特徴を紹介します。毎月分配型の投資信託は多くあるため、例としてアライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信の特徴を解説します。
- ファンドの費用
- 毎月もらえる分配金の目安
それぞれ詳しく見ていきましょう。
1.ファンドの費用
アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信の費用は以下の通りです。
- 購入時手数料:3.3%
- 信託報酬:1.727%
- 信託財産留保額:なし
ベンチマークはS&P500株価指数であり、費用の比較をするため、同じベンチマークであるeMAXIS Slim米国株式(S&P500)の手数料も見ておきましょう。
購入時手数料 | 信託報酬 | 信託財産留保額 | |
---|---|---|---|
アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信 | 3.3% | 1.727% | なし |
eMAXIS Slim米国株式(S&P500) | なし | 0.09372% | なし |
100万円分購入したときの費用のシミュレーションは以下の表の通りです。
購入時手数料 | 信託報酬 | 信託財産留保額 | |
---|---|---|---|
アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信 | 3.3万円(1回限り) | 1.727万円(1年に1回) | なし |
eMAXIS Slim米国株式(S&P500) | なし | 937.2 円(1年に1回) | なし |
こうやってみると大きな違いあるね!
2.毎月もらえる分配金の目安
アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信は予想分配金提示型です。
予想分配金提示型とは投資信託の形式の一つで、運用会社が投資家に対して一定期間の分配金の予想額をあらかじめ提示する方式を指します。
2022年は0円~200円、2023年の5月決算日までの内容では0円~100円となっています。
通常、毎月の分配金の額は投資信託会社が決定し、投資家が決められません。また予想分配金はあくまで予想であり、実際の分配金は市場環境や運用成果などにより変化する場合があります。
そのため、毎月決まった額の分配金を受け取りたい方にはこのタイプの投資信託は不向きでしょう!
毎月分配型は悪くないは本当?メリットを解説
毎月分配型の投資信託の大きなメリットは、定期的に分配金をもらえる点です。
単純に毎月お金を受け取りたい方には向いているよね!
一般的に投資信託を売却しなければ利益を手にすることはできませんが、毎月分配型なら投資信託の売却なしで運用成果を毎月受け取れます。
これは年金の補完や生活費、お小遣い等の一部として活用でき、キャッシュフローの安定性を求める投資家にとって有用です。投資を続けつつ、運用成果を毎月受け取りたいという投資家のニーズに合っていると言えるでしょう。
毎月分配型の投資信託は悪くない?シミュレーションしてみた
アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信のシミュレーションをして、毎月分配型の投資信託でもらえる分配金のイメージをつかみましょう。
自分がどれくらいお金を回せるのかチェックしてみてね!
ここでは計算しやすいように、投資額を1,000万円とします。
執筆時点の基準価格(11,472円)で購入し、分配金は毎月100円を想定します。また、購入手数料は3.30%です。
この場合、最初の投資額から購入手数料33万円が引かれ、実際の投資額は967万円になります。毎月100円の分配金が出ると、毎月約8万5千円、1年で約101万円の分配金が得られます。
結構な金額が分配金として得られるんだね!
しかし、投資信託の価値は市場状況により変動します。そのため基準価格の変動により分配金が変動したり、評価損になったりする可能性があることを忘れないようにしましょう。
毎月分配型は悪くないと思っている人が見落としている弱点・デメリット
ここからは毎月分配型の投資信託のデメリットを紹介します。
- 分配金の額は自分で決められない
- 手数料が高い
- 投資効率が悪い
以下で詳しく解説します。
1.分配金の額は自分で決められない
毎月分配型の投資信託では、投資家が分配金の額を自由に決めることはできません。分配金は運用会社が定めており、市場状況によって変動する場合もあります。
求めている分配金の金額に到達できそうかを確認するためにも、シミュレーションを行いましょう。
分配金の額は自分で決められないから、シミュレーション結果を参考に投資すべきかどうか考えようね!
2.手数料が高い
「アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信」のようなアクティブファンドは、手数料が高い傾向があります。
そもそもアクティブファンドは日経平均株価やTOPIXなどの指数を上回ることを目指す投資信託であるため、ファンドマネージャーと呼ばれる運用のプロが投資判断をしています。その分手数料がかかるのアクティブファンドの特徴です。
一方インデックスファンドは指数に連動することを目的としており、銘柄の調査や分析などの手間がかかっていません。そのため手数料も低くおさえられるのです。
このような理由から、アクティブファンドはインデックスファンドと比較すると手数料が高い傾向があります。
3.投資効率が悪い
毎月受け取る分配金には一般的に約20%の税金がかかります。一方NISA口座であれば非課税です。分配金を再投資に回す場合、税金分のコストがかかるため投資効率が低下します。
一方分配金を出さないタイプの投資信託では、運用で得られた成果がそのまま投資信託の資産として計上されます。
そのため、利益が生まれた段階では税金が発生せず、資金効率が向上するのです。
ちなみにNISA口座で購入した銘柄から得た売却益や配当金には税金はかからないよ!
4.投資した元本から取り崩されているケースがある
投資信託の分配金には、普通分配金と特別分配金の2種類があります。
普通分配金の分配原資は、投資信託の運用によって得られた利益です。
これに対して特別分配金の分配原資は、投資信託の元本の一部となります。元本の一部を分配金として受け取ってしまうと、実質的に投資元本が取り崩されてしまい、その分だけ投資の成果が減少します。
すべての投資信託が特別分配金を出すわけではありません。投資前に分配金の詳細な内容や出資額を確認しておきましょう。
毎月分配型は悪くない?自動定額売却サービスが優秀!
自動定額サービスは好きな金額を毎月受け取れるサービスです。
自動定額売却サービスのメリットは、無料で利用できるうえ、信託報酬を安くおさえられたり、好きな金額を受け取れたりすることなどがあげられます。
ここでは、「アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信」と同じベンチマークである「eMAXIS Slim米国株式(S&P500)」を比較します。
1.費用面
「eMAXIS Slim米国株式(S&P500)」は、購入時手数料、信託報酬、信託財産留保額の全ての面で「アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信」よりも優れています。
投資信託名 | 購入時手数料 | 信託報酬 | 信託財産留保額 |
---|---|---|---|
アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信 | 3.3% | 1.727% | なし |
eMAXIS Slim米国株式(S&P500) | なし | 0.09372% | なし |
購入時手数料はありませんし、信託報酬は業界でも最安級です。
これにより、投資元本をより多く投資に回すことができ、長期的なリターンも向上します。この点から見ても、eMAXIS Slimシリーズは優れた投資対象と言えるでしょう。
なおeMAXIS Slimについては、「eMASIS Slimはおすすめしないは嘘!全世界株式と米国株式の比較やリスクも紹介」を参照してください。
2.トータルリターン
投資をする以上、手数料が安いだけでなく、運用成果も重要です。
手数料が高くても運用成果が高くなれば資産は増えるもんね!
1年、3年、5年の期間でリターンを比較してみると、「アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信」と「eMAXIS Slim米国株式(S&P500)」はどちらもプラスのリターンを出しています。
投資信託名 | 1年 | 3年 | 5年 |
---|---|---|---|
アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信 | 17.52% | 18.65% | 17.64% |
eMAXIS Slim米国株式(S&P500) | 11.82% | 23.32% | 記載なし |
しかし、どの年数を切り取るかによって、どちらが上回るかは変わります。そのため、投資期間やリスク許容度などによって、適した投資先は異なるでしょう。
毎月分配型だけでなく定期売却サービスも選択肢に入れておこう!
毎月安定した額を受け取りたい方は、毎月分配型の投資信託だけでなく、自動定額売却サービスも視野に入れてみてください。例えば、インデックスファンドである「eMAXIS Slim米国株式(S&P500)」などに投資すると、信託報酬や購入時手数料などの費用を減らせながら、毎月決まった額を受け取れます。
ただ、アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信やeMAXIS Slim米国株式(S&P500)がベンチマークとしているS&P500への投資はリスクもあります。詳しくは「資産形成はS&P500への積立投資だけでいいって本当?特徴やリスクについても紹介!」の記事を参考にしてみてください。
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