「50代は資産運用を始めるのが遅いのでは?」
「老後に向けてポートフォリオはどう組めばいいの?」
このような疑問をお持ちではありませんか? 50代は子育てや住宅ローンが一段落し、投資に回せる資金が増える重要な時期です。しかし、定年までの期間が限られているため、慎重な資産運用が求められます。
そこで本記事では、1級FP技能士の鬼塚が以下の内容について詳しく解説します。
- ポートフォリオの基礎知識
- 50代におすすめのポートフォリオ
- 資産運用の4つの鉄則
この記事を読めば、50代からでも始められる効果的な資産運用の方法がわかるので、ぜひ参考にしてみてください。
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50代からの資産運用でおすすめのポートフォリオ


ポートフォリオは、投資の基本となる重要な概念です。ここでは、ポートフォリオについて詳しく解説します。
- そもそもポートフォリオとは
- 50代におすすめのポートフォリオ
詳しく見ていきましょう。
1. そもそもポートフォリオとは
ポートフォリオとは、金融商品の組み合わせとその比率を示したものです。投資家は、保有する資産のリスクとリターンのバランスを見るためにポートフォリオを活用します。
ポートフォリオは「金融資産全体のうち商品Aに20%、商品Bに30%…」というように、何の商品をどれくらいの比率で保有しているのかを表します。



たとえば、100万円を全額1つの商品に投資するのではなく、4つの商品に25万円ずつ分けて投資するほうが安全です。
このように資産を分散させることで、特定の資産が下落することによる資産全体へのダメージを防げます。
2. 50代におすすめのポートフォリオ
50代から投資を始める場合は、国内株式・国内債券・外国株式・外国債券の4資産を25%ずつ配分するポートフォリオをひとつの基準とするのがおすすめです。
このポートフォリオは、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が採用している手法を参考にしています。
年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)とは
厚生労働大臣から寄託された公的年金の積立金を管理・運用する独立行政法人のこと
4資産に均等配分する利点は、将来どのような経済環境になっても大きな損失を回避できることです。
このバランスで資産を運用すれば、安定的な資産形成を目指せるでしょう。
50代から資産運用でポートフォリオを組むときのポイント


50代からのポートフォリオ構築には、いくつかの重要なポイントがあります。ここでは、より効果的な資産運用のための5つのポイントを紹介します。
- 退職後の収入や支出・貯蓄額を試算する
- NISAを活用する
- インデックスファンドに投資する
- 資産運用シミュレーションで将来像をイメージする
- リスク許容度の範囲内で投資する
それぞれ詳しく見ていきましょう。
1. 退職後の収入や支出・貯蓄額を試算する
退職後の収支を具体的に把握することが、資産運用の第一歩です。二人以上の世帯における現役世代の50代は、月収約70万円、支出約35万円が平均値です。
一方、60歳以上になると二人以上の世帯における平均月収は約48万円まで減少する一方で、支出は約31万円とあまり下がりません。
退職後は基本的に貯蓄を取り崩して生活することになるため、毎月の不足額を具体的に試算し、必要な資産形成額を算出する必要があります。
老後の収入として、公的年金の受給額や退職金・その他の収入を具体的に把握し、資産形成目標を設定しましょう。
2. NISAを活用する
新NISAは、50代からでも資産形成に効果的な制度です。年間120万円のつみたて投資枠と年間240万円の成長投資枠を併用することで、最大年間360万円まで非課税で投資できます。
50代は子育てが一段落し、支出が落ち着いて投資に回せる資金が増える時期であり、運用期間も十分に確保できます。
ただし、大きな損失を被ると回復が難しい年代であるため、リスクを抑えた運用を心がける必要があるでしょう。
NISAについて詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてみてください。


3. インデックスファンドに投資する
50代から資産運用を始めるなら、投資信託のなかでもインデックスファンドに投資することをおすすめします。
インデックスファンドとは
日経平均株価やTOPIXなどの経済指標に連動して値動きするように設計された投資信託のこと。
そのインデックスファンドのなかでも、eMAXIS Slimシリーズがとくに優れています。
eMAXIS Slimシリーズは、業界最低水準の運用コストを追求する投資信託として、50代からの資産形成に適しているのが特徴です。
実際、これまでに何度も運用コストが引き下げられています。



わずかな信託報酬の違いでも、長期間投資すると複利効果によって大きな差になるでしょう。
低コストのeMAXIS Slimシリーズは、効率的な資産形成に大いに役立ちます。
eMAXIS Slimシリーズについて詳しく知りたい人は、以下の記事も参考にしてみてください。


4. 資産運用シミュレーションで将来像をイメージする
資産運用シミュレーションは、将来の資産形成の道筋を具体的に描くための重要なツールです。
たとえば、毎月5万円を年利6%で10年間運用した場合、約816万円となり、貯金額と比較すると216万円も投資によって増えることがわかります。
退職金や年金受給額・生命保険の満期などの大きな収入イベントも、シミュレーションに組み込むことで、より正確な将来設計が可能です。
ただし、シミュレーション結果は目安であり、実際の運用では市場の変動や予期せぬ出費にも備える必要があります。
定期的にシミュレーションを見直し、実際の運用状況や生活環境の変化に応じて、資産形成計画を柔軟に調整することが大切です。
なお、試算をする際は金融機関や証券会社が提供する無料ツールや複利計算シミュレーションツールを活用しましょう。
5. リスク許容度の範囲内で投資する
ポートフォリオを組む際は、リスク許容度の範囲を超えないようにしましょう。
リスク許容度とは
投資における価格変動や損失をどの程度受け入れられるかを示す個人の許容範囲。
投資を始める前に、生活費と緊急資金(最低でも半年分)を確保し、余剰資金の範囲内で運用することが重要です。
50代は労働収入が今後減少することから、過度なリスクを取ると生活に大きな影響を及ぼす恐れがあります。
リスク許容度は、以下の要素によって変わります。
- 年齢
- 収入水準
- 保有資産額
- 投資経験 など
50代の場合、定年退職までの期間が限られているため、一般的にリスク許容度は若い世代と比べて低くなるでしょう。
具体的な投資配分は、国内株式・国内債券・外国株式・外国債券にそれぞれ25%ずつ投資するポートフォリオを基準とするのがおすすめです。
より安定型を目指すなら株式を40%・債券を60%程度に調整する方法もあります。積極型で運用する場合でも、株式の比率は最大60%程度に抑えておきましょう。
50代から資産運用をしよう!ポートフォリオを組むための4つの鉄則とは


50代からの資産運用は特に、リスクを抑えながら着実に資産形成をすることが重要です。失敗する確率を低くするためのポートフォリオを組むためにも、以下の4つの鉄則は守りましょう。
- 分散投資
- 長期投資
- ドルコスト平均法
- リバランス
1つずつ順を追って詳しく解説していきます。
1.分散投資
リスクを抑えたポートフォリオを組むには、分散投資の考え方が大切です。投資の格言に「卵を一つのかごに盛るな」というのがあります。
1つの銘柄に集中して投資をすると、相場が悪いときに大ダメージを受けてしまいます。一方複数の銘柄に分散させると少ないダメージで済みます。以下の図をみていきましょう。


どの銘柄に分散させるか迷っている方は、市場規模で判断すると良いでしょう。以下の図をみていきます。


「株式」が上がれば「債券」が下がり「債券」が上がれば「株式」が下がる傾向があります。
もしそのときに「株式」と「債券」の両方の銘柄を保有していれば全体で相殺されるので、価格変動の影響を受けにくくなるでしょう。たとえば日本の場合で考えると以下の図のようになります。


さらに「国内」と「海外」に分散させましょう。





4つの資産の割合は、人それぞれのリスク許容度によって異なります。
1つの目安として、年金の運用に使われている資産配分のように4つの資産を25%ずつ保有する方法もあります。(参考)
自分に合ったポートフォリオを組めるように、4資産分散投資を意識すると良いです。
2.長期投資
長期投資をすることを前提にポートフォリオを組めば、投資で大きな失敗をする確率を減らせるでしょう。
リスクを抑えるための4つの資産(国内株式、国内債券、海外株式、海外債券)に分散させて10年以上長期で運用すると、以下のとおりリターンが期待できます。


さらに長期で4つの資産(国内株式、国内債券、海外株式、海外債券)に分散させて投資を続けると、年平均6%のリターンが期待できるというデータがあります。以下の図をみていきましょう。


ある程度高いリターンが期待できるだけでなく、集中投資したときより4つ資産に分散投資した方が値動きを抑えられているのがわかります。



4つ資産をすべて投資信託で保有すると、簡単に分散投資ができますよ。
3.ドルコスト平均法
ドルコスト平均法は、安定した資産運用をするためにおさえておくべき投資手法の1つです。
定時定額購入法のこと。特定の時期に一括で大きな金額を投資するのではなく、定期的に少額(一定額)を投資することで、相場の変動によるリスクを分散することを目的としています。
4つの資産(国内株式、国内債券、海外株式、海外債券)のポートフォリオを考えながら、買ったり売ったりするタイミングは、投資未経験の方にとっては難しいといえます。
しかしドルコスト平均法を使えば、基本的に目標金額が貯まるまで売ることを考える必要はありません。



やることは、決まった日に一定額買い続けるだけ。
以下の赤丸や青三角のように坦々と買い続けるだけで良いので、投資に時間を取られることもありません。


投資信託に投資すると毎月決まった日に一定金額購入するだけで、簡単にドルコスト平均法が使えます。値下がりしたときにたくさん買えて値上がりしたときはあまり買わないことができるので、高値づかみを自然と抑えられるのです。
さらにネット証券会社で投信積立サービスが利用できる場合があるため、資金を自分で振り込む手間が減り、ほったらかしで運用できます。
ただしドルコスト平均法で積み立てると、大きなお金を一括で投資するよりも資金効率が悪くなる、一番安い値で購入する機会を損失してしまう、というデメリットもあるので注意しましょう。
投資タイミングを考えなくても良いドルコスト平均法は、忙しいサラリーマンや主婦の方にピッタリの方法であるといえます。
ドルコスト平均法と一括投資を比較した結果を以下の記事にまとめているので、興味のある方はぜひご覧ください。


4.リバランス
またリバランスも投資をするうえで意識すべき考え方です。
リバランスとは、時間経過とともに変化した資産配分の比率を元に戻すことを指します。
4つの資産(国内株式、国内債券、海外株式、海外債券)に分散投資をすると、相場の変動等によって、徐々に保有銘柄の配分にズレが生じます。このズレを元の比率に戻すことをリバランスといいます。
たとえば運用開始時に株式50万円、債券50万円の合計100万円で運用したとすると、1年後株式78万円、債券42万円のように比率が変わることがあるでしょう。
比率を50%に戻すために18万円分の株式を売却して、債券を18万円分購入すると以下の図のようにリバランスできます。


リバランスを1年に1回行うと、値上がりして利益が出ている銘柄を売った金額分、値下がりしてお買い得なっている銘柄を仕込めます。それに加え、長期的に運用成績が向上しやすいというデータも。


2,077万円-1,457万円=620万円の差がでているので、かなり大きな金額です。
ポートフォリオを組むときは資産配分にも注意して長期で運用すると、リスクを抑えた着実な資産形成ができるでしょう。
リバランスのやり方については、以下の記事で解説しています。ぜひ参考にしてみてください。


50代からの資産運用についてよくある質問


50代からの資産運用に関して、多くの人が抱える疑問について回答します。ここで紹介する質問と回答を参考に、より効果的な資産運用を目指しましょう。
- 50代から投資を始めるのは遅い?
- iDeCoとNISAは何が違うの?
- 50代から資産運用を始めるメリットってある?
ぜひ参考にしてみてください。
1. 50代から投資を始めるのは遅い?
50代からの投資は決して遅くはなく、むしろ資産形成における重要なターニングポイントです。子育てや住宅ローンなどの大きな支出が一段落し、収入が安定している時期であるため、投資に回せる資金を確保しやすくなります。
ただし、20代~40代と比べると運用期間が短いため、現在の資産を守りながら運用することが重要です。



公的年金の支給額は物価上昇率を完全にカバーできないため、投資による資産形成で補完することが望ましいでしょう。
50代からの投資が遅くない理由については、以下の記事で詳しく解説しています。ぜひ参考にしてみてください。


2. iDeCoとNISAは何が違うの?
iDeCoとNISAは、性質の異なる制度です。NISAは住宅購入や教育資金など目的を自由に設定できますが、iDeCoは将来の年金確保という目的に特化しているのが主な特徴です。
iDeCoは、原則60歳まで資金を引き出せないものの、以下のようなメリットがあります。
- 掛金の全額所得控除
- 運用益の非課税
- 受取時の税制優遇
一方、NISAは資金をいつでも引き出せます。2024年からは、成長投資枠とつみたて投資枠をあわせて年間最大360万円まで投資が可能になりました。
両制度は併用が可能であるため、iDeCoで安定的な年金資産を形成しながら、NISAで柔軟に資産を運用するというような組み合わせ方をしても良いでしょう。
50代からのiDeCoについて詳しく知りたい方は、以下の記事もぜひご覧ください。


3. 50代から資産運用を始めるメリットってある?
50代は資産形成において重要な「貯め期」であり、複数のメリットがある時期です。退職後の生活が具体的にイメージできるため、必要な資産額の計算や運用プランを立てやすいでしょう。
まとまった資金を運用する前に、小額から投資経験を積むことで、まとまった資金である退職金を運用する際のリスクを軽減できます。
実際に、50代の投資経験者の割合は39.7%と40代より約3ポイント高くなっています。
退職までの期間を有効活用すれば、老後の準備に向けた資産を形成することは十分可能です。



人生100年時代であることを考えると、50代からでも長期でじっくり運用する時間はあるといえます。
50代から資産運用を始めるならバランス型のポートフォリオを組もう!


50代からの資産運用は決して遅くありません。むしろ子育てや住宅ローンが一段落し、投資に向けられる資金が増える重要な時期といえます。
4資産に分散投資して長期間運用すれば、安定的に資産を形成できます。新NISAなら年間360万円まで非課税で投資できるため、退職金運用の受け皿としても最適です。
投資を始めるなら、eMAXIS Slimのような低コストの投資信託がおすすめです。
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