「つみたてNISAで失敗しないか不安」
「つみたてNISAで損をしたくない」
と考えていませんか?
つみたてNISAは投資のため、預金のような元本保証はありません。投資の経験がなければ、挑戦しても損をするのではないかと不安を感じる人も多いのではないでしょうか?そこでこの記事では、以下の内容について詳しく解説します。
- つみたてNISAでよくある失敗
- 途中で売却したくなる原因
この記事を読めば、新NISAの変更点も理解できるようになります。
ぜひ、参考にしてみてください。
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つみたてNISAでよくある失敗3選
つみたてNISAを利用しても、元本が保証されるわけではありません。
まずは、つみたてNISAでよくある失敗を3つ解説します。
- 金額を高く設定しすぎた
- 価格が下落したときに慌てて売ってしまった
- リスク性の高い資産に多く投資した
それぞれの失敗について詳しく見ていきましょう。
1.金額を高く設定しすぎた
つみたてNISAでは、自分で毎月積み立てる金額を決めます。将来多くの資産を増やしたいとはいえ、金額を高く設定しすぎるのはおすすめできません。
現在は支払える金額であっても、今後のライフイベントや急にお金が必要になったときにつみたてNISA用のお金を用意するのが難しくなる可能性があります。
最低限必要な生活資金は確保したうえで、余裕を持った投資計画を立てましょう。
2.価格が下落したときに慌てて売ってしまった
つみたてNISAで資産運用する場合は、値下がりしたタイミングであわてて売ることはおすすめできません。
なぜなら価格変動に一喜一憂せずに持ち続けていれば、価格が回復する可能性があるからです。価格が下落した瞬間の焦りや不安などの感情に揺さぶられて売買の判断をしてしまうと、長期的に見て損をしてしまう可能性が高くなります。
どうしても目先の損得が気になる人は、資産運用の成績を見る頻度を年1回程度に減らしてみましょう。
3.リスク性の高い資産に多く投資した
つみたてNISAで投資をした場合、年平均6%以上のリターンと複利により大きく資産を増やせる可能性があります。
しかし、リターンのみを気にするのではなく、損失を被るリスクにも注意しておきましょう。
たとえば、新興国の商品や国内外の株式などリスク性の高い金融商品のみに投資するのは、ハイリスク・ハイリターンです。
つみたてNISAをする主な目的は、将来の資産形成です。債券と株式、国内と海外といったように分散投資を行って、資産が大きく目減りしにくいように運用するのをおすすめします。
つみたてNISAをはじめても途中で売却したくなる原因
つみたてNISAで長期的に資産運用をしようと考えていても、値下がりすると途中で売却したくなるケースは珍しくありません。
頭では値下がりしても持ち続けようと考えているのに途中で売却したくなる原因は、将来の大きな利益と目先の小さな利益とでは、欲しい時に感じる脳の部位が違うからです。
目先の小さな利益を追いかける時は、脳の大脳辺縁系と呼ばれる場所の働きが強くなりドーパミンが放出されるため、欲求に従った判断をしやすくなります。一方、将来的に大きな利益を得たいと考えているときは、前頭前野と呼ばれる理性や思考を司る部分の働きが強くなるので冷静な思考ができます。
最近の研究では、残念ながら私たちの脳は15万年以上前から大脳辺縁系に勝てていないことがわかっています。
理性で「すぐに利益を得たい」「損をしたくない」といった欲を押さえつけようとしても、うまくいかないケースがほとんどでしょう。そのため、感情に支配されないような目標設定やルール決めが必要になるのです。
つみたてNISAで失敗しないための5つのコツ
つみたてNISAで失敗しないためにはいくつかコツがあります。
- 目的や目標金額を決める
- 無理のない金額を設定する
- 長期投資のメリットを知っておく
- 下落しても売らない
- 金融機関は慎重に選ぶ
それぞれのコツについて順番に解説します。
1.目的や目標金額を決める
つみたてNISAをはじめる目的や目標金額はしっかり決める必要があります。例えば、目的がお小遣い稼ぎであれば、少し利益が出てすぐに売却しても問題ありません。
しかし、資産形成が目的の場合は、目先の少ない利益よりも目標金額の達成が重要です。安易に売却してしまっては、将来的に目標となる金額を得るのは難しくなるでしょう。
とはいえ、人間の意思は弱いものです。
そこで、冷蔵庫やトイレなど普段から見えるところに達成したい目的や必要な金額を書いた紙を貼っておきましょう。
普段から見える位置に貼っておくことで、強い意志を持って売却せずに済みます。
2.無理のない金額を設定する
非課税期間が20年しかないから早くはじめて多くの金額をつみたてた方が得と考えているかもしれませんが、つみたてNISAは2024年より非課税期間が無期限になりました。つまり、20年以上の長期間でも運用益にかかる税金がかからなくなったのです。
そのため、無理をして積立金額を高くする必要はありません。
結婚・子供の教育などのライフイベントがあると、支出が多くなるため、無理をして積立金額を高くすると資産運用ができなくなってしまいます。
長く資産運用を続けて資産総額を増やすには、つみたて投資では無理のない金額を設定しましょう。
3.長期投資のメリットを知っておく
資産形成が目的なら少し値上がりをした程度で売却するのはおすすめできません。なぜなら、長期間続けた方が資産を多く増やせる傾向があるからです。
以下の図は、新NISAを利用して毎月7.5万円ずつ20年間積み立てた場合(平均リターンは年6%)に、資産がどのくらい増えるのかをシミュレーションした結果となります。
年数が経つほど複利にかかる資産額が多くなるため、最終的な資産も増えていくのです。
20年つみたて投資を続ければ、1,600万円も資産を増やせると聞いたら、多くの人はすぐに売却しない方が良いと考えるのではないでしょうか?つみたてNISAをはじめる前に、長期間資産運用を続けるメリットについて理解しておきましょう。
4.下落しても売らない
つみたてNISAでは資産形成が目的となるため、下落しても売ってはなりません。
過去の相場を例に考えると、アジア通貨危機や世界金融危機など世界的に景気が悪化すると株式が大きく値下がりするので、当然資産は大きく減ります。
しかし、売却をしなければ、損失は確定しません。最終的に平均購入価格よりも値上がりすれば、利益を得られます。
つみたてNISAで資産運用をする場合は、短期目線で考えないようにしましょう。
5.金融機関は慎重に選ぶ
つみたてNISAは1人1口座(1金融機関)しか持てないルールです。
2024年からはじまるあたらしいNISAについても、つみたて投資枠(現在のつみたてNISA)、成長投資枠(現在の一般NISA)の両方の併用は可能です。
しかし、1人1口座のルールは変わらないため、金融機関は慎重に選ばなければなりません。
各金融機関によって手数料や取扱銘柄の数が異なるので、自分の投資スタイルに合った金融機関を選びましょう。
2024年の新NISA改正に伴い変更された点を解説
2024年からはじまる新NISAへの改正となりました。
つみたてNISA(2023年まで) | つみたて投資枠(2024年以降) | |
---|---|---|
口座開設可能な期間(投資可能期間) | 2023年12月末 | 恒久化 |
非課税保有期間 | 20年間(最長で2042年まで) | 無期限 |
利用できる制度の選択 | 1年ごとに一般NISAかつみたてNISAを選択する | つみたて投資枠と成長投資枠の両方を併用できる |
投資可能な対象銘柄 | 金融庁が選定した長期・積立・分散投資に適した株式投資信託とETF | 金融庁が選定した長期・積立・分散投資に適した株式投資信託とETF |
買い付け方法 | 積立投資のみ | 積立投資のみ |
年間投資枠 | 40万円 | 120万円 |
非課税保有限度額 | 累計800万円 | 1,800万円(成長投資枠と累計で) |
売却した投資枠の再利用 | 不可能 | 可能 |
売却できる時期 | いつでも可能 | いつでも可能 |
改正によって、つみたてNISAが失敗する原因がいくつか消えることとなります。
現在つみたてNISAに投資している人は、新NISAの改正に伴い以下の変更点を把握しておきましょう。
- 投資枠の再利用が可能になった
- 非課税期間が無期限になった
- つみたてNISAと一般NISAの併用が可能になった
それぞれの変更点について順番に解説します。
1.投資枠の再利用が可能になった
現行のNISAでは、売却をしても投資枠が復活しない制度だったため、慎重に銘柄を選ぶ必要がありました。
新NISAのつみたて投資枠では、年間投資枠を使った後でも売却をすれば再度投資枠を利用できるようになります。
つみたて投資枠を利用して5年で600万円を運用しているケースで考えてみましょう。これまでのつみたてNISAでは、保有している資産を売却しても投資枠は復活しませんでした。
しかし、新NISAでたとえば600万円をすべて売却した場合、再び非課税保有限度額が1,800万円となります。
そのため、銘柄選定を誤ってしまった場合でも、投資枠の減少を気にせずに取引できます。
もちろん、一度非課税保有限度額である1,800万円に到達した後に利益を確保して、空いた枠で別の銘柄へ再投資することも可能です。
2.非課税期間が無期限になった
現在のNISAは非課税期間が最長20年かつ最長でも2042年まででした。よって、20年を超えた期間については非課税となりません。
しかし、新NISAでは非課税期間が無期限となったため20年以上の長期間であっても課税されなくなりました。
したがって、30年や40年以上の長期的な運用もできるので、より高い複利効果を得られます。
3.つみたてNISAと一般NISAの併用が可能になった
これまでのNISA制度では、つみたてNISAと一般NISAの併用が不可能で、年1回しか変更ができませんでした。
しかし、新NISAではつみたて投資枠と成長投資枠の併用ができるようになりました。したがって、つみたて投資枠の年間120万円と成長投資枠の年間240万円の投資枠をフルに利用できます。
2つの制度を途中で変更する手間も省けます。
つみたてNISAは長期間運用し続けた方が失敗を避けやすい
つみたてNISAで資産運用をはじめたら、少し値下がりが起きただけで売却するのはおすすめできません。長期間運用を続けたほうが複利による効果を最大限得られる可能性が高くなります。
なお新NISA制度では、投資枠の再利用、非課税期間の無期限など、さらに資産運用がしやすくなりました。
これから将来に備えて資産形成をしたい人は、新NISAをはじめてみましょう。
2023年時点で現在のNISAを利用していれば、特に手続きなしで新NISAにそのまま移行できる予定です。
なお、どの銘柄に投資をすれば良いのかわからない人は、私のLINEに登録すれば「初心者が買うべき投資信託4選」などの特典を無料で受け取れます。
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