「ユニットリンクを契約したけど、どの特別勘定を選べばいいの?」
「解約したいけど、解約控除があると聞いて迷っている…。」
このような疑問をお持ちではありませんか? ユニットリンクは死亡保障と投資信託が合体した変額保険で、特別勘定の選択や組み合わせ方によって将来の運用成績が大きく左右されます。実は多くの方が選択に迷い、効果的な運用ができていないのが現状です。
そこで本記事では、1級FP技能士である私鬼塚が、以下の内容について解説します。
本記事でわかること
- ユニットリンクの特別勘定のおすすめ3選
- 年代別の最適な組み合わせ方
- ユニットリンクで運用するうえで知っておくべきこと
「解約控除が引かれるのは嫌なので解約しないで継続しようと思っています!」という方も、本記事を読めば、ユニットリンクを効率よく運用するための具体的な方法がわかります。
ぜひ参考にしてみてください。
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そもそも変額保険とは?

変額保険は、死亡保障と投資信託が合体した生命保険です。投資信託の運用成績によって、将来受け取れる保険金や解約返戻金が変動するため「変額」と呼ばれています。
ユニットリンクでは、13本の「特別勘定」と呼ばれる投資信託から自分で選んで運用します。

この13本のなかから、一番儲かりそうなものを選んで投資をしたいと思うのは自然な考え方です。
投資にはリスクがつきものであるため、本記事では着実な資産形成を目指せる選び方を考え方からじっくり解説します。
ユニットリンクと投資信託について詳しく知りたい方は「ユニットリンクはやめるべき?個別で選ぶ投資信託と徹底比較【変額保険の概要も】」の記事も参考にしてみてください。


ユニットリンクの特別勘定の運用成績を左右する要素
運用成績を左右する最も重要な要素は「資産配分」です。「Determinants of Portfolio Performance」という有名な論文によると、運用成績の91.5%は資産配分で決まるとされています。


一方「タイミング」は1.8%「商品選択」は4.6%しか影響しません。アメリカの資産運用会社であるバンガードの調査でも、資産配分が運用成績の約90%を決めると報告されています。





ユニットリンクは長期運用が前提の商品であるため、資産配分がとくに重要ということです。
どのような資産配分にしたらいいかについては「ユニットリンクのおすすめ特別勘定3選をどう組み合わせるか」にて詳しく解説しています。
また、20代から60代までの最適配分例については、LINE登録特典にて解説しています。詳しく知りたい方は、ぜひLINEからご登録いただき特典をお受け取りください。
ユニットリンクの特別勘定のおすすめ3選


ユニットリンクでの効果的な運用のためには、特別勘定の選択が重要です。ここでは、ユニットリンクのおすすめ特別勘定3選について詳しく紹介します。
- 日本株式型
- 外国株式型
- 世界債券プラス型
それぞれ詳しく見ていきましょう。
日本株式型
「日本株式型」は、TOPIX(東証株価指数)に連動することを目指すインデックスファンドです。正式名称は「国内株式インデックスファンドVA」で、1,685銘柄に分散投資しています。
2023年3月15日の設定以来、基準価格は43.19%上昇し、TOPIXの44.85%とほぼ同じ動きを示しています。
グラフでも両者はほとんど重なり、高い連動性を実現しているといえるでしょう。
外国株式型
ユニットリンクでおすすめの2つ目は「外国株式型」です。
外国株式型は「外国株式インデックスファンドVA」という投資信託で運用され、MSCI国際インデックス(日本を除く先進国の株価指数)に連動します。
世界の先進国22カ国に上場する約1,200銘柄に分散投資することで国際市場の成長を取り込みます。2024年2月15日に設定されて以降、市場平均とほぼ同じ動きをしており、連動性の高さが特徴です。
組み入れ銘柄数は、1,169と世界中の企業に幅広く分散投資しています。
外国株式プラス型などのアクティブファンドと比較しても、直近ではインデックスである外国株式型のほうが優れたパフォーマンスを示しています。
世界債券プラス型
3つ目の特別勘定は「世界債券プラス型」です。



この特別勘定は、日本を含む世界中の債券に分散投資できるのが大きな特徴です。
組入れ上位5カ国を見ると、日本も含まれており、約9.84%が日本の債券に投資されています。
債券は株式に比べて値動きが安定しており、投資ポートフォリオ全体のリスクを抑える役割を果たします。世界中の債券に広く分散投資できる「世界債券プラス型」は、分散効果が高く安定した運用が期待できるでしょう。
ユニットリンクのおすすめ特別勘定3選をどう組み合わせるか


ユニットリンクで資産運用を成功させるには特別勘定の組み合わせ方、つまり「資産配分」がカギです。
50代向けの最適配分例として、以下の3つの特別勘定「日本株式型」「外国株式型」「世界債券プラス型」の配分比率をおすすめします。





この比率にすると株式と債券で半々となり、リスクとリターンのバランスが取れた配分となります!
分散投資についてより詳しく知りたい方は「投資信託はいくつに分散すべき? おすすめの比率や方法を紹介」の記事を参考にしてみてください。


ユニットリンクの特別勘定を運用するうえで押さえておくべきこと


ユニットリンクを効果的に運用するためには、いくつかの重要なポイントがあります。ここでは、ユニットリンクを運用するうえで押さえておくべき4つのポイントを紹介します。
- 10年以内に解約すると解約控除が引かれる
- アクティブファンドのほとんどはインデックスファンドに負けている
- リバランスをすると長期的に成績が向上する
- 外国株式だけでなく国内株式にも目を向ける
それぞれ詳しく見ていきましょう。
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10年以内に解約すると解約控除が引かれる
ユニットリンクを運用する際に最も重要なポイントのひとつが、解約タイミングです。ユニットリンクは、契約後10年未満で解約すると「解約控除」というペナルティが引かれます。



解約控除は元本が減少するペナルティであるため、解約を検討している方にとっては大きな痛手になりかねません。
ユニットリンクは長期運用が前提の金融商品であるため、短期間での解約は避けましょう。
アクティブファンドのほとんどはインデックスファンドに負けている
特別勘定には「インデックスファンド」と「アクティブファンド」の2種類がありますが大半のアクティブファンドはインデックスファンドに運用成績で負けています。



アクサ生命のユニットリンクでも、アクティブファンドである「日本株式プラス型」はTOPIXのパフォーマンスより劣っています。
| TOPIXのパフォーマンス | +55% |
| 日本株式プラス型のパフォーマンス | +36.2% |
このことからわかるように、長期投資では運用コストが低く効率的なインデックスファンドを選ぶのが基本です。
そのような理由で、インデックスファンドに投資をする「日本株式型」と「外国株式型」の2つをおすすめとしました。
インデックスファンドについて詳しく知りたい方は「インデックス投資はおすすめしない?向いていない人の特徴や始める際の注意点を解説」の記事を参考にしてみてください。


リバランスをすると長期的に成績が向上する
ユニットリンクの特別勘定を効果的に運用するためには「リバランス」という作業が不可欠です。
なぜずれるのかというと、各特別勘定の運用成績が異なるためです。成績のよい勘定の比率が増え、悪い勘定の比率が減ります。



このずれを放置せず、定期的に元の比率に戻すことで長期的に資産を増やせます。
実際のデータを参考にしましょう。
100万円を日本と外国の株式・債券に25%ずつ均等に分散投資し、1969年末から運用した場合、リバランスなしでは1,457万円まで成長しました。一方、リバランスありだと2,077万円になり、600万円以上の差が生じています。
なお、ユニットリンクでは「積み立て金の移転」機能を使ってかんたんにリバランスができます。
月1回までなら手数料無料で、基本的にリバランスは年に1回ペースで行えばよいでしょう。そのため、年1回のリバランスは無料の範囲で行えます。
リバランスについてもっと詳しく知りたい方は「リバランスは意味がない? 得られる効果や実行する際のポイントを徹底解説!」の記事を参考にしてみてください。


外国株式だけでなく国内株式にも目を向ける
ユニットリンクの運用で、「外国株式100%がおすすめ」とすすめられることがありますが、国内株式にも目を向けるべき理由が2つあります。
1つ目は、リスク分散のためです。一国の株式市場に集中投資するより、複数の国に分散したほうがリスクを抑えられます。
2つ目は、安心して暮らせる日本を子供や孫の世代に残すことにつながるためです。日本の会社に投資することで日本の経済成長に貢献でき、それが給料アップにもつながります。



そうすれば生活に余裕が生まれ、さらに投資できる好循環が生まれるでしょう。
多くの方は「日本はオワコン」と考え外国株だけに投資しがちですが、外国株式だけでなく国内株式にもバランスよく投資することをおすすめします。
日本株がオワコンかどうかについては「日本株はオワコンって本当? その理由やイメージと異なる実情を解説」の記事で触れているので、ぜひ参考にしてみてください。


そのほかのユニットリンク特別勘定の特徴を紹介【おすすめ以外】


ユニットリンクにはさまざまな特別勘定があります。ここでは、おすすめ3選から漏れた特別勘定を紹介します。
- 安定成長バランス型
- 積極運用バランス型
- 日本株式プラス型
- 外国株式プラス型
- 世界株式プラス型
- 新興国株式型
- SDGs世界株式型
- 外国債券型
- オーストラリア債券型
それぞれの特徴を詳しく見ていきましょう。
安定成長バランス型
安定成長バランス型は、株式や債券に分散投資するバランス型の一種です。
具体的な資産配分は、日本株式20%・外国株式20%・日本債券30%・外国債券30%です。
つまり、株式40%・債券60%という比率に設定されています。株式より債券の比率が高いため、リスクを抑えた安定志向の運用が特徴です。名前のとおり、安定性を重視しながら緩やかな成長を目指す方向けの特別勘定といえます。



しかし、50代の方に最適な資産配分は株式と債券が50:50の比率とされています。
安定成長バランス型は株式比率が40%とやや低いため、おすすめからは外しました。
積極運用バランス型
積極運用バランス型は、株式や債券に分散投資するバランス型の一種で、安定成長バランス型と比べてより積極的な運用を目指す特別勘定です。
具体的な資産配分は、日本株式25%・外国株式35%・日本債券20%・外国債券20%です。
株式と債券の比率は、株式60%・債券40%という構成で、株式の比率が高いため、値動きは大きくなりますが、その分リターンも期待できるというのが特徴です。
安定成長バランス型と同様、50代の方には株式と債券が50:50の比率が最適という理由で、こちらの特別感情もおすすめから外しました。
日本株式プラス型
日本株式プラス型は、アクティブファンドで運用する特別勘定です。
説明にも「積極的な分散投資のポートフォリオによる長期的な元本の増大を目的として運用を行います」と記載されており、市場平均を上回る運用成績を目指します。



しかし、実際の運用成績を見ると、2021年4月21日から2025年3月末までの約4年間でTOPIXは55%のプラスを大きく下回っています。
| TOPIXのパフォーマンス | +55% |
| 日本株式プラス型のパフォーマンス | +36.2% |
このパフォーマンスの差は「アクティブファンドの大半はインデックスファンドに負ける」という一般的な傾向を裏付けています。
長期的な資産形成を目指すなら、運用コストが低く市場平均に連動するインデックスファンドの「日本株式型」を選ぶほうがおすすめです。
外国株式プラス型
「外国株式プラス型」は、アクティブ運用型の特別勘定です。2024年8月7日に設定された比較的新しい特別勘定で、設定来のリターンは10.33%です。
同期間のMSCIコクサイ・インデックスは10.28%で、わずかに上回っているものの、実質的にはほぼ同じパフォーマンスといえます。
グラフを見ると設定初期は市場平均を上回っていた時期もありましたが、直近6ヶ月では市場平均の2.59%に対して1.06%と下回っています。長期投資の観点からは、インデックスファンドの「外国株式型」のほうがおすすめです。
世界株式プラス型
世界株式プラス型は、組入れ上位5カ国に日本が含まれているアクティブファンドです。設定来の運用成績は226.87%のプラスとなっていますが、同じ期間のMSCI国際インデックスも225.12%のプラスとなっており、パフォーマンスは変わりません。



アクティブ運用であるのにもかかわらず、市場平均を大きく上回る結果は出ていません。
また、外国株式に特化した運用を目指すなら、日本が含まれていない「外国株式型」のほうが適しています。そのため、世界株式プラス型はおすすめから外しました。
新興国株式型
新興国株式型は、先進国ではなく新興国市場に投資する特別勘定です。正式名称は「エマージング株式インデックスファンド」で、名前のとおりインデックスファンドとして運用されています。組入上位5カ国は、成長が期待される新興経済国です。
運用成績を見ると問題があります。設定来のリターンは156.42%のプラスですが、ベンチマークであるMSCIエマージングマーケットインデックスは211.69%のプラスです。
市場平均を55%も下回っています。
インデックスファンドでありながら市場平均に連動できていないため、本来の目的を果たせていません。このような理由で、新興国株式型はおすすめから外しました。
SDGs世界株式型
SDGs世界株式型は、持続可能な開発目標(SDGs)に焦点を当てたアクティブファンドで運用する特別勘定です。組入れ上位5カ国を見ると、日本が含まれているのが特徴です。
設定来の運用成績は13.03%のプラスですが、同期間のMSCIコクサイ・インデックスは25.7%のプラスとなっており、市場平均を大きく下回っています。
SDGsに関心がある方にとっては魅力的かもしれませんが、純粋な運用成績とコスト面を考えると「外国株式型」と「日本株式型」を組み合わせるほうが効率的です。
外国債券型
外国債券型は、海外の債券のみに投資する特別勘定です。日本の債券を含んでいないため、分散投資の観点から不十分といえます。
リスクを抑えた安定的な運用を目指すなら、日本を含む世界中の債券に分散投資できる「世界債券プラス型」のほうがおすすめです。
オーストラリア債券型
ユニットリンクの「オーストラリア債券型」は、名前のとおりオーストラリアの債券のみに投資する特別勘定です。一般的に、ひとつの国に集中投資することはリスク分散の観点からは望ましくありません。
そのため、リスク分散を重視するなら日本を含む世界中の債券に投資できる世界債券プラス型のほうが優れています。
ユニットリンクのおすすめ特別勘定は3本に絞れる


ユニットリンクには13本もの特別勘定がありますが、運用成績や特徴を分析すると、おすすめは3本に絞れます。
| 特別勘定 | 説明 | 運用成績 |
|---|---|---|
| 日本株式型 | TOPIX(東証株価指数)に連動国内上場企業約1,700社に分散投資 | 設定来(2023/3/15~):+43.19% TOPIX: +44.85% |
| 外国株式型 | MSCI国際インデックスに連動先進国22カ国の株式に分散投資 | 設定来(2024/2/15~):+13.76% MSCI:+13.61% |
| 世界債券プラス型 | 日本を含む世界中の債券に投資日本債券比率:約9.84% | 設定来:(2009/1/8~):+73.57% FTSE:+78.40% |
この3本を日本株式型:外国株式型:世界債券プラス型=25:25:50の配分で投資し、年1回のリバランスを行うことで長期的な資産形成が期待できます。
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