「県民共済だけで保障は十分なの?」
「他の保険と比べてデメリットはないの?」
このような疑問をお持ちではありませんか?
県民共済は、手頃な掛金で病気やケガの入院保障から死亡保障まで、基本的な保障が得られる保険制度です。ただし、85歳で保障期間が終了したり、年齢とともに保障額が減少するなど、注意点もあります。
この記事では、1級FP技能士の鬼塚が以下の内容について詳しく解説します。
- 県民共済のメリット・デメリット
- 県民共済だけで十分な人の特徴
- 民間保険を併用すべき人の特徴
本記事を読めば、県民共済が自分に合っているのか、他の保険と組み合わせるべきなのかがわかります。ぜひ参考にしてみてください。
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県民共済だけで大丈夫?概要を解説

県民共済だけで大丈夫かどうかは、保障内容や月々に支払える保険料の額によって異なります。
県民共済は、各都道府県の生活協同組合が運営する保険制度です。月額1,000~4,000円の手頃な掛金で基本的な保障を得られます。
たとえば、福岡県の県民共済における月々の掛金や主な保障は以下のとおりです。
病気やケガによる入院保障から死亡保障まで、幅広い保障を提供しているものの、保障額は民間保険と比べて控えめです。

県民共済は手頃な掛金で基本的な保障が得られますが、より充実した保障を求める場合は追加の保険を検討してもよいでしょう。
県民共済3つのメリット


県民共済には、どのような魅力があるのでしょうか?ここでは、県民共済の主なメリットについて3つ紹介します。
- 保険料が安い
- 割戻金を受け取れる
- 特約を追加できる
それぞれ詳しく見ていきましょう。
1. 保険料が安い
県民共済のメリットとして、月々の保険料が安いことが挙げられます。
月額1,000円から加入でき、保険料がお手頃です。また、年齢や性別に関係なく保険料が一律で、85歳まで同じ保険料で継続できるため、高齢者にとって経済的なメリットが大きいといえます。
2. 割戻金を受け取れる
県民共済では、毎年3月末の決算で剰余金が発生した場合、加入者へ割戻金として還元される制度があります。
たとえば、福岡県民共済の場合、2023年の割戻金実績は払込掛金の28.96%でした。
月掛金 | 割戻金(28.96%の場合) |
---|---|
1,000円 | 3,475円 |
2,000円 | 6,950円 |
4,000円 | 13,900円 |
3月31日時点で県民共済に加入していれば、共済金の支払いの有無に関係なく割戻金を受け取れます。
割戻金は、前年4月から当年3月までの1年間に支払った掛金に対して割戻率を乗じて計算されます。そして、通常8月(福岡県民共済の場合)に加入者の指定口座に自動的に振り込まれる流れです。
割戻金を受け取れることは、実質的な掛金負担を軽減できる魅力的な仕組みといえます。
ただし、割戻金の率は都道府県によって異なることと、決算状況によっては割戻金がない年が発生する可能性があることは押さえておきましょう。
3. 特約を追加できる
県民共済に加入すると、基本的な保障に加えて必要に応じて特約を追加することで保障内容を充実させられます。
特約とは・・・
基本の保障内容を強化するためのオプションで、がんや三大疾病への備えを充実させるものや、長期入院に備えるものなど、多種多様なニーズに対応した保障を提供すること
医療特約・がん特約・三大疾病特約など、さまざまな特約を組み合わせることで、より手厚い保障を実現できるでしょう。
福岡県民共済の場合は、以下の特約が用意されています。
手頃な掛金で特約をプラスできるのは、県民共済のメリットといえるでしょう。
県民共済3つのデメリット


次に、県民共済の主なデメリットについて解説します。
- 年齢が上がると保障額が減額される
- 85歳で保障期間が終了する
- 死亡保障が少ない
県民共済のメリット・デメリットを見比べたうえで、利用するかを判断すると良いでしょう。
1. 年齢が上がると保障額が減額される
県民共済の保障額は、加入者の年齢が上がるにつれて段階的に減少していく仕組みです。60歳を境に最初の減額が始まり、その後65歳・70歳・80歳と年齢の節目ごとに保障内容が縮小されていきます。
一例として、福岡県民共済の保障内容を年齢別に比較してみましょう。
入院保障2型と塾年入院2型は、ともに月々の掛金は2,000円であるものの、年齢を重ねるにつれて保障内容が薄くなっているのがわかります。
たとえば、事故入院を見てみると、18~60歳は1日1万円受け取れますが、60歳を超えると徐々に減り、80歳を超えると1日あたり2,000円にまで減額されています。
病気による入院保障の支払限度日数については、60歳以降減額されるだけでなく、70歳以降は124日から44日に短縮されます。
このため、県民共済で長期的な保障計画を立てる際は、年齢によって保障額が減ることを踏まえた対策が必要です。
2. 85歳で保障期間が終了する
県民共済の保障期間は85歳までで終了するため、85歳以降の保障が受けられないのも大きなデメリットといえます。近年、高齢化社会が進み、85歳以上も生きている確率は高めです。
男女別の年齢ごとの生存率を見てみましょう。
85歳時点での男性の生存率は約46%、女性は約70%という結果です。女性は、85歳時点で10人中7人が生存しており、90歳時点でも2人に1人は生きています。
加えて、医療費は年齢を重ねるにつれて増える傾向にあります。
県民共済だけでは、これから医療費が必要になるという86歳以降から無保険となるため、それ以降の保障については別途検討する必要があるでしょう。
3. 死亡保障が少ない
県民共済の死亡保障は、保障額が控えめに設定されています。
都道府県民共済グループの公式HPでは、総合保障2型の死亡保障について以下の金額が紹介されています。
死亡保障 | 死亡保険金 |
---|---|
交通事故 | 1,000万円 |
不慮の事故 | 800万円 |
病気 | 400万円 |
この死亡保険金額は、2人以上世帯における死亡保険金額の平均1,936万円と比べても低い水準です。



一家の大黒柱が加入するケースを考慮すると、県民共済だけでは保障が十分ではない恐れがあります。
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県民共済だけで大丈夫な人の特徴


以下の3つの特徴に当てはまる人は、県民共済だけでも十分かもしれません。
- 最低限の保障で十分な人
- 費用を安く抑えたい人
- 子どもに保険をかけたい人
それぞれ詳しく解説します。
1. 最低限の保障で十分な人
預貯金が十分にあり追加の保障を必要としない人や、家計の支出を抑えながら必要最低限の保障を確保したい人には、県民共済が向いているでしょう。
県民共済は、病気やケガの入院保障から死亡保障まで、基本的なリスクを幅広くカバーしています。
また、死亡保障額は民間保険と比べて控えめではあるものの、入院や手術など、日常生活で発生しやすいリスクに対する基本的な保障は確保できるでしょう。
2. 費用を安く抑えたい人
県民共済は、月額1,000~4,000円程度の手頃な掛金で基本的な保障を得られます。
加えて、決算で剰余金が発生した場合は割戻金として還元されるため、実質的な負担がさらに軽減できるでしょう。
年齢や性別に関係なく掛金が一律で、85歳まで同じ金額で継続できるため、とくに高齢者にとって経済的なメリットが大きい保険といえます。
県民共済は、月々の保険料負担を節約したい人でも加入しやすいのが大きなメリットです。
3. 子どもに保険をかけたい人
子どもの医療保障を検討している方にとって、県民共済は魅力的な選択肢です。
福岡県民共済の場合、月額1,000円からという手頃な掛金で、入院保障は1日目から最長360日まで、通院保障も90日までカバーされます。
さらに、子どもの成長に伴うリスクにも対応しており、第三者への損害賠償補償や、扶養者である契約者の死亡保障も含まれています。
とくに、活発なお子様を持つ家庭ではケガや入院、また他人や物を傷つけてしまうリスクに備えて、総合的な保障が得られる県民共済は有効な選択肢です。
県民共済だけで大丈夫とはいえない人の特徴


次に、県民共済だけでは保障が足りない可能性がある人の特徴を解説します。以下の特徴に当てはまる人は、県民共済だけでなく、民間保険も検討する必要があるでしょう。
- 一生涯の保障が欲しい人
- カスタマイズしたい保障がある人
ぜひ参考にしてみてください。
1. 一生涯の保障が欲しい人
県民共済の保障期間は、85歳までと期限が定められており、それ以降は保障が完全に終了します。
とくに、60歳以降は段階的に保障内容が縮小され、70歳以降は入院保障の支払限度日数が大幅に減少するなど、保障が薄くなります。
そのため、85歳以降も医療保障や死亡保障を必要とする方や高齢期に手厚い保障を望む方にとっては、県民共済だけでは十分な保障を確保できません。
長期的な生活設計を考えるうえで、85歳以降の保障や高齢期の医療リスクに備えるためには、終身型の民間保険との組み合わせを検討する必要があります。
2. カスタマイズしたい保障がある人
県民共済は、医療保障と死亡保障がセットになった商品構成であり、個別の保障を自由に組み合わせてカスタマイズできません。そのため、医療保障だけを手厚くしたい場合や、死亡保障のみを増額したい場合には適していないといえます。



県民共済には特約があるものの種類が限られており、保障内容のカスタマイズ性は民間保険と比べて低いといわざるをえません。
保障内容を細かく設定したい場合は、オーダーメイドで設計できる民間保険のほうが柔軟に対応できます。
県民共済だけで不安なら民間保険と組み合わせる選択肢もある


ここでは、県民共済と民間保険の組み合わせ方について解説します。
- 県民共済と民間保険の主なちがい
- 県民共済と民間保険の組み合わせで得られるメリット
- 県民共済と民間保険を組み合わせるときの注意点
「県民共済だけでは保障内容が不安・・・。」という方は、民間保険と組み合わせることも検討してみましょう。
1. 県民共済と民間保険の主なちがい
県民共済は、非営利の生活協同組合が運営する共済制度で、民間保険会社とは根本的に異なります。県民共済と民間保険のちがいを以下の表にまとめました。
比較項目 | 県民共済 | 民間保険 |
---|---|---|
運営主体 | 協同組合 | 民間企業 |
監督官庁 | 厚生労働省 | 金融庁 |
運営目的 | 相互扶助 | 営利目的 |
商品設計 | 基本的なプランのみ | 柔軟なプラン設計が可能 |
セーフティーネット | なし | 生命保険契約者保護機構あり |
県民共済と民間保険は、運営目的に大きなちがいがあることを押さえておきましょう。
2. 県民共済と民間保険の組み合わせで得られるメリット
県民共済と民間保険を組み合わせることで、より強固な保障体制を構築できます。たとえば、県民共済の基本的な保障に加えて、がんや三大疾病など特定の疾患に対する保障を民間保険で補完することが可能です。
また、60歳以降で県民共済の保障額が減少することを見据えて、高齢期の医療保障を民間保険で強化するという使い方もできます。
家計の大黒柱の場合は、県民共済だけでは死亡保障額が十分でないケースがほとんどです。そのため、県民共済の保障に民間の生命保険を上乗せすることで、遺族の生活を守る十分な保障額を確保できるでしょう。
このように、両者のメリットを組み合わせて、ライフステージの変化に応じた柔軟な保障を設計しましょう。
3. 県民共済と民間保険を組み合わせるときの注意点
民間保険と県民共済を組み合わせる際の注意点は、大きく分けて2つあります。
1つ目は、保障内容の重複です。医療保障や入院給付金などの保障内容が重複すると、掛金が無駄になる恐れがあります。加入を決める前に、県民共済と民間保険の保障内容を見比べて重複がないことを確認しましょう。
2つ目は、保険料負担の増加です。民間保険に加入すると保険料が高くなることも忘れてはいけません。県民共済は、月額1,000~4,000円程度と少額であるものの、民間保険の月額保険料は平均で約1.49万円です。



両方の保険料の支払いが家計に過度な負担とならないよう、事前に月々の支出を計算することが重要です。
県民共済とコープ共済のちがいについて解説


最後に、県民共済と同様の共済制度であるコープ共済について解説します。
- 県民共済とコープ共済のちがい
- コープ共済が女性に向いている理由
コープ共済の特徴について、詳しく見ていきましょう。
1. 県民共済とコープ共済のちがい
県民共済とコープ共済は、同じ生活協同組合が運営する共済制度ではあるものの、保障内容に大きな違いがあります。
コープ共済は、終身保障タイプの《ずっとあい》が選択可能で、85歳で終了する県民共済と異なり、生涯にわたって保障が継続します。
また、死亡保障額が最大3,000万円まで設定でき、県民共済(最大2,000万円程度)より手厚い保障を実現できます。個人賠償責任保険も月額160円で最大3億円までカバーされ、保障の柔軟性が高いのが特徴です。
掛金は、一般的なプランである《たすけあい》大人向けコースで月々2,000円から4,000円です。このことから、コープ共済の基本的な保険料は、県民共済と比較して大きな差はないといえます。
2. コープ共済が女性に向いている理由
コープ共済は、女性に対して優れた保障制度を提供しています。
たとえば、大人向けコースに加入している女性が入院した場合、病気やけがの内容にかかわらず「女性入院時諸費用サポート共済金」が支給されることが挙げられます。
支給金額は、以下のとおりです。
大人向けコース(女性)▼
コース | 2000円コース | 3000円コース | 4000円コース |
---|---|---|---|
病気入院・事故(ケガ)入院(1日目から184日分) | 6,000円/日 | 8,000円/日 | 10,000円/日 |
女性入院時諸費用サポート(1日目から184日分) | +2,000円/日 | +2,500円/日 | +3,000円/日 |
合計 | 8,000/日 | 10,500/日 | 13,000/日 |
妊娠中でも一定の条件下で加入が可能で、帝王切開などの異常分娩時の保障も含まれています。さらに、年齢に関係なく掛金が一定であり比較的安価であるため、経済的な負担を軽減できます。



手術や入院時の請求手続きもかんたんで、育児や仕事で忙しい女性でも大きな負担なく利用可能です。
このことから、コープ共済は女性に優しい保険制度といえます。
県民共済だけで大丈夫か不安な人は民間保険も検討しよう


結論として、若いときの保障だけであれば、県民共済で十分です。県民共済は、月額1,000円から4,000円程度の手頃な掛金で基本的な保障が得られる魅力的な保険制度といえます。
ただし、85歳で保障が終了することや、60歳以降は年齢とともに保障額が減少することには注意すべきでしょう。
保障内容に不安を感じる場合は、県民共済を基本の保障として活用しながら、終身保障や死亡保障を民間保険で上乗せするという選択肢もあります。
民間保険と組み合わせる際は、保障の重複をチェックし、保険料負担を考慮したうえで加入を検討しましょう。
なお、私のLINEに登録していただくと、初心者向けの投資信託4選など、有料級の特典を受け取れます。投資を始めてみたい方は、ぜひ登録してみてくださいね。
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