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    個人年金は入るなといわれる理由は? おすすめする人・おすすめしない人や他の金融商品との比較

    「個人年金は入るなっていわれているけど本当?」
    「どんな人なら個人年金に入っても良いの?」

    と考えていませんか?

    老後の生活に備えて、個人年金での運用を考えている人もいるでしょう。

    ただ個人年金のデメリットを聞くと、本当に入るべきか不安に感じる人も多いのではないでしょうか?

    そこでこの記事では、以下の内容について詳しく解説します。

    • 個人年金に入るなといわれる理由
    • 個人年金に入らない方が良い人の特徴
    • 個人年金のメリット

    記事の後半では、iDeCoやつみたてNISAと比較してどうなのかについても解説します。

    ぜひ、最後まで読んでみてください。

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    目次

    個人年金個人年金に入るなといわれる理由

    個人年金に入るなといわれる理由は、主に以下の4つです。

    1. インフレに対応しにくい
    2. 短期間で途中解約をすると元本割れすることがある
    3. 円建て個人年金はリターンが少ない
    4. 外貨建て個人年金は為替変動リスクがある

    それぞれの理由について詳しく見ていきましょう。

    1.インフレに対応しにくい

    個人年金の目的は老後の生活資金の準備のためです。したがって早くから資産形成をしていた場合、投資期間が10年から30年と長期に渡ります。

    ただし長期投資の場合、インフレによる物価の上昇に対応しにくいのがデメリットといわれています。物価の上昇はお金の価値が相対的に減少することなので、物を買うのにより多くのお金が必要になるのです。

    保険証券に記載された年金額は受け取れるものの、生活費の高騰にまでは対応し切れない可能性があります。 

    2.短期間で途中解約をすると元本割れすることがある

    個人年金は途中で解約が可能ですが短期間で途中解約をすると、払い込んだ保険料よりも受け取れる解約返戻金が少なくなります

    解約返戻金の金額は保険会社や商品により異なるので注意が必要です。また、解約するまでの期間が長いほど受取額は多くなる傾向があります。

    3.円建て個人年金はリターンが少ない

    円建て個人年金は、リターンが少ないのも、個人年金は入るなといわれている理由の1つです。以下の図は個人年金の返礼率比較ランキングです。

    出典:個人年金の返戻率比較ランキング | 最速資産運用

    一番返戻率が高い日本生命保険「グランエイジ ニッセイ長寿生存保険(低解約返戻金型)」でも111.15%しかありません。この個人年金は、30年払い続けるタイプのため、年利に直すとわずか0.53%です。

    預金よりは高い年利ですが、投資信託や株式などの投資方法と比べると期待できるリターンは高くありません。

    4.外貨建て個人年金は為替変動リスクがある

    円建ての個人年金はリターンが期待できないからと、外貨建ての個人年金を検討している人もいるでしょう。ただ、外貨建ての個人年金は為替変動リスクがあるので注意が必要です。

    円安になった場合の影響支払う保険料が高くなる可能性がある
    円高になった場合の影響想定よりも受け取れる年金が少なくなる可能性がある

    円安になった場合、毎月支払う保険料が高くなる可能性があります。特に2022年以降は、1ドル113円から一時151円台と急激な円安となりました。

    ドル建ての個人年金に入っていた場合、保険料が3割以上高くなっていた時期もあることになります。

    また、年金を受け取る時に円高になっていた場合は、受け取れる年金が少なくなる可能性があります。

    この点については、独立行政法人国民生活センターも「消費者トラブルFAQのページ」で触れているため、注意が必要です。

    なお外貨建て個人年金を検討している場合は、変額年金をおすすめします。変額年金なら債券だけでなく国内株式や外国株式にも投資可能で、外貨建て個人年金よりも高いリターンが期待できるからです。

    ただし、投資信託にかかる手数料と変額年金の手数料がダブルでかかるので注意しておきましょう。

    個人年金個人年金に入らないほうがいい人の特徴

    個人年金で老後の生活に備えるのは悪いことではありません。しかし、個人年金に入らないほうがいい人もいます。

    1. 急な出費に対応できない可能性がある人
    2. リスクを取ってリターンを狙いたい人
    3. 長期積立が好きではない人

    どのような人が該当するのか詳しく見ていきましょう。

    1.急な出費に対応できない可能性がある人

    個人年金での運用は、急な出費に備えるための緊急予備資金が不足している人にはおすすめできません。

    なぜなら、緊急予備資金が不足している状態で急な出費が発生した場合でも、個人年金は途中での引き出しは原則できないからです。

    やむなく途中解約をした場合、元本割れとなります。

    個人年金は全員が必ずするべきことではなく、緊急予備資金が貯まった後の次のステップとして活用することをおすすめします。

    2.リスクを取ってリターンを狙いたい人

    個人年金は投資信託や株式投資のような方法と比べると、リターンが高い運用方法とはいえません。

    投資や資産形成をきちんと勉強している、あるいはこれからしようとしている人の場合は、むしろ他の金融商品の方が多くのリターンを狙えます。

    個人年金は、あまりリスクを取りたくない人向けの運用方法と言えるでしょう。

    3.長期積立が好きではない人

    個人年金は、長期積立が前提のため、返戻率が100%になるまでに時間がかかる商品です。

    短期間で多くのリターンを狙いたい人や10年、20年と運用するスタイルが好きではない人には向いていません。

    短期投資が好きな人は、ほかの運用方法を選ぶと良いでしょう。

    個人年金個人年金に入るなは嘘? 個人年金のメリット

    友人や知り合い、または書籍やインターネットのサイトで「個人年金に入るな」といわれた人もいるのではないでしょうか。

    しかし、個人年金にも以下のようなメリットがあります。

    1. 個人年金料控除を受けられる
    2. 定期預金よりもリターンは高い
    3. 老後の資産形成ができる

    それぞれのメリットについて順番に見ていきましょう。

    1.個人年金料控除を受けられる

    個人年金に支払った費用は、所得税および住民税の控除を受けられます。個人年金の保険料控除には控除額は、契約を締結した日によって、新制度・旧制度のいずれかが適用されます。

    新制度と旧制度による保険料控除の違い

    新制度が適用:2012年(平成24年)1月1日以降に締結した保険契約が対象
    旧制度が適用:2011年(平成23年)12月31日までに締結した保険契約が対象

    まず、新制度と旧制度の所得税・住民税の控除枠の上限は以下の通りです。

    控除枠新制度旧制度
    所得税4万円5万円
    住民税2.8万円3.5万円

    控除を受けると、所得から引けるので、所得税と住民税を抑えられます。

    続いて、もう少し細かく所得税の控除額を見てみましょう。新制度の控除額は以下の計算式に基づいて計算をします。

    2012年(平成24年)1月1日までに締結した保険契約(新制度の所得税)▼

    年間の払込保険料控除額(年間)
    20,000円以下保険料の全額
    20,000円超 40,000円以下保険料の1/2 + 10,000円  
    40,000円超 80,000円以下保険料の1/4 + 20,000円  
    80,000円超一律 40,000円
    ※一般生命保険料・介護医療保険料・個人年金料それぞれに適用
    ※一般生命保険料・介護医療保険料・個人年金料あわせて適用限度額120,000円

    2011年12月31日(平成23年)までに締結した保険契約については、以下の控除額が適用されるので注意が必要です。

    2011年12月31日までに締結した保険契約(旧制度の所得税)▼

    年間の払込保険料控除額(年間)
    25,000円以下保険料の全額
    25,000円超 50,000円以下保険料の1/2 + 12,500円  
    50,000円超 100,000円以下保険料の1/4 + 25,000円  
    100,000円超一律 50,000円
    ※一般生命保険料・個人年金料それぞれに適用
    ※一般生命保険料・個人年金料あわせて適用限度額100,000円

    次に住民税の控除額については以下の通りです。

    2012年(平成24年)1月1日までに締結した保険契約(新制度の所得税)▼

    年間の払込保険料控除額(年間)
    12,000円以下保険料の全額
    12,000円超 32,000円以下保険料の1/2 + 6,000円  
    32,000円超 56,000円以下保険料の1/4 + 14,000円  
    56,000円超一律 28,000円
    ※一般生命保険料・介護医療保険料・個人年金料それぞれに適用
    ※一般生命保険料・介護医療保険料・個人年金料あわせて適用限度額70,000円

    住民税についても2011年12月31日までに締結した保険契約については、以下のような控除額となります。

    2011年12月31日までに締結した保険契約(旧制度の所得税)▼

    年間の払込保険料控除額(年間)
    15,000円以下保険料の全額
    15,000円超 40,000円以下保険料の1/2 + 7,500円  
    40,000円超 70,000円以下保険料の1/4 + 17,500円  
    70,000円超一律 35,000円
    ※一般生命保険料・個人年金料それぞれに適用
    ※一般生命保険料・個人年金料あわせて適用限度額70,000円

    個人年金で資産運用をすると、最大68,000円分の控除(旧制度は最大85,000円)を受けられるので、所得税や住民税の負担をおさえたい人にもおすすめです。

    2.定期預金よりもリターンは高い

    個人年金は定期預金と比べると、リターンは高いです。以下の表は、個人年金と銀行の定期預金の年利を比較したものです。

    商品返戻率および年率
    日本生命保険『グランエイジ ニッセイ長寿生存保険(低解約返戻金型)』111.15%(0.53%)
    マニュライフ生命 こだわり個人年金(外貨建)172.21%(2.88%)
    みずほ銀行スーパー定期(3年)0.002%
    東京スター銀行スターワン円定期預金プラス3年(インターネット限定)0.250%
    ※すべて2023年6月26日時点のものです

    定期預金よりも個人年金の方が、年利は高くなります。そのため、年利の高い方法で運用したい場合は個人年金がおすすめです。

    3.老後の資産形成ができる

    個人年金は、資産形成を目的として、将来年金形式でお金を受け取れる商品です。個人年金には以下の3つの種類があり、それぞれの特徴は以下の通りです。

    種類特徴
    確定年金・年金の受取開始後、被保険者の生死に関係なく、契約期間まで年金を受け取れる
    ・年金受取期間中に被保険者が死亡した場合でも、残りの期間の年金や一時金を受け取れる
    終身年金・年金の受取開始後、被保険者の生死に関係なく、契約期間までと生存中は一生涯年金を受け取れる
    ・保証期間中に被保険者が死亡した場合は、残りの保証期間の年金や一時金を受け取れる
    有期年金年金の受取開始後、被保険者が生存していれば、年金を受け取れる

    毎月の保険料は口座から引き落とされるので、半強制的に老後に備えた資産形成ができます。

    個人年金個人年金とほかの金融商品の比較

    老後に備えた資産形成の方法は、個人年金だけでなく、iDeCoやつみたてNISAといった方法があります。

    1. 個人年金とiDeCo
    2. 個人年金とつみたてNISA

    そこで、両者の違いや特徴を比較してみましょう。

    1.個人年金とiDeCo

    個人年金とiDeCoの違いをまとめました。

    個人年金iDeCo
    メリット所得税は年4万円、住民税は年28,000円まで控除の対象・積立金と運用益への非課税
    ・一時金として受け取る場合は、退職所得控除
    ・掛金の全額控除
    対象年齢制限なし65歳未満
    投資可能な期間制限なし65歳まで
    毎月の支払い額3,000円から始められる商品もある最低5,000円〜1,000円単位で可能
    支払い金額の変更原則不可1年に1回まで可能
    給付金受取時期契約時に定めた受給時期原則60歳以降
    利用時の手数料なし(保険料に含まれている)・加入時に2,829円
    ・最低毎月237円の手数料や投資信託運用時には信託報酬などの手数料がかかる

    個人年金をiDeCoと比べた場合のメリットは、対象年齢や投資可能な時期に制限がない点です。iDeCoの場合は対象年齢が65歳未満、投資可能な期間が65歳までとなっているので、加入時期が遅れれば、受給できる金額も減ってしまいます。

    また手数料は保険料に含まれているため、支払う必要はありません。

    一方デメリットは所得税と住民税の控除額が少なく、iDeCoのように掛金が全額控除の対象にならない点です

    加えて、iDeCoのように投資信託での運用をするわけではないので、高いリターンは期待できません。iDeCoであれば、景気動向に応じて運用商品を変更すればインフレへの対応も可能です。

    2.個人年金とつみたてNISA

    次に個人年金とつみたてNISAを比較してみました。

    個人年金つみたてNISA
    メリット所得税は年4万円、住民税は年28,000円まで控除の対象・いつでも引き出しが可能
    ・運用益や分配金が非課税になる
    対象年齢制限なし18歳以上の人
    投資可能な期間制限なし70歳まで
    毎月の支払い額3,000円から始められる商品もある・100円から始められる
    ・年間40万円まで
    (2024年から始まる新しいNISAでは年間120万円まで可能です)
    支払い金額の変更原則不可1年に1回まで可能
    給付金受取時期契約時に定めた受給時期いつでも可能
    利用時の手数料なし(保険料に含まれている)売却時や運用時などに手数料がかかる

    個人年金をつみたてNISAと比べた場合のメリットはリターンが少ない分、損失額も抑えられる可能性がある点です。

    つみたてNISAの場合、投資信託への投資になるため、相場状況によっては個人年金よりも大きな損失を被る可能性があります。また、個人年金の場合は、つみたてNISAのように投資商品を選ぶ手間がかかりません。

    一方で、つみたてNISAの方が「いつでも引き出しができる」「運用益や分配金が非課税になる」などメリットが多くあります。

    さらに、途中で積立額を減らせるので、急な出費があった場合でも対応しやすいでしょう。

    個人年金個人年金はほかの資産運用と併用しよう!

    老後の生活に備えたい場合、個人年金のみでの運用はおすすめできません。

    定期預金よりは利率が高いものの、大きなリターンを見込めないからです。

    また、原則引き出しができないので、急な出費への対応も難しいでしょう。あくまでも、つみたてNISAやiDeCoで運用して資金に余裕がある場合に、個人年金でも資産運用することをおすすめします。

    なお、保険について詳しく知りたい方は、私鬼塚のLINEに登録をしていただくと、年代別コスパ最強保険や変額保険を徹底検証などの特典を受け取ることができます。

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