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    日本株はオワコンって本当? その理由やイメージと異なる実情を解説

    「日本株はオワコンだから投資しても利益は少なさそう」
    「なぜオワコンといわれているの?」

    と考えていませんか?

    日本はバブル崩壊以後、先進国のなかでも経済成長率が低いため、米国株や新興国株などに投資をした方が良さそうと考える人は少なくありません。

    ただ実際のところ、日本株はオワコンではありません。そこで本記事では、FP1級をもつ私鬼塚が以下の内容について詳しく解説します。

    • 日本株がオワコンといわれている理由
    • 日本株の未来が明るい理由
    • 投資する際のポイント

    この記事を読めば、どのような株に投資をすれば良いのかもわかるようになります。

    ぜひ、最後まで読んでみてください。

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    目次

    日本株がオワコンといわれている理由

    日本株がオワコンと考えている人は少なくありません。なぜそのようにいわれているのか、理由を解説します。

    1. 日本企業の多くが従来の仕事を踏襲する保守的なスタンスだから
    2. 意思決定に時間がかかる
    3. 顧客よりも上司の顔色を優先している
    4. 人口減少や少子高齢化が深刻
    5. 株主への還元に消極的

    順番に見ていきましょう。

    1.日本企業の多くが従来の仕事を踏襲する保守的なスタンスだから

    日本は、保守的なスタンスを取っている会社が多いです。特に大手企業の場合、一度大きな失敗をしただけで降格されたり退職に追い込まれたりするケースもあります。

    失敗するリスクを負ってまで、仕事のやり方を変えようとする人は少ないので、思い切った施策を実行できません。

    また、日本企業は雇われ社長が多い点にも注意が必要です。雇われ社長の場合、任期が満了するまで何事もなく勤め上げれば、多額の退職金を受け取って退職できます。

    一方、万が一業績が大幅に悪化したり不祥事が発生したりすると、退職金を受け取るどころか裁判沙汰になる可能性もあります。

    したがって、従来の仕事をトラブルなく終わらせることが優先されやすいのです。

    2.意思決定に時間がかかる

    日本企業と海外企業を比べた際の大きな特徴は、意思決定の早さです。日本企業は上下関係が厳しいため、平社員のみで意思決定ができるケースはほとんどありません。

    以下のように平社員から社長まで提案があがるのに時間がかかります。

    1. 平社員が課長に許可を取る
    2. 課長が部長に許可を取る
    3. 部長が社長に許可を取る

    当然、決裁が降りるまで時間がかかるため、その間に意思決定が早い海外企業に案件を奪われやすくなるのです。

    3.顧客よりも上司の顔色を優先している

    ビジネスにおいてもっとも重要な点は、商品やサービスを購入してくれる顧客からの評価です。

    ところが日本企業の場合、顧客よりも上司の顔色を伺うことを優先してしまっている社員も少なくありません。

    その結果、海外企業よりも顧客が満足するサービスや商品を提供できていない日本企業も多いという現状があります。

    4.人口減少や少子高齢化が深刻

    日本は人口減少が始まっており、少子高齢化も深刻化しつつあるのが現状です。これらの問題は、顧客の減少や労働者人口の減少につながり、業績悪化の原因になりかねません。

    少ない顧客を多数の企業が奪い合わなければならなくなるため、今後も業績が悪化する企業が増える可能性は高いでしょう。

    5.株主への還元に消極的

    日本は海外企業と比べると株主への配当金は少なく、内部留保にお金を使っている企業が多いです。

    内部留保とは

    利益を配当金に回さずに社内に貯め込むこと。

    株式を購入する投資家は、株価の値上がりや配当金による収入が目当てです。内部留保が多い企業は、株主への還元に消極的な企業といえるので、投資したくないと考える人は少なくありません。

    日本株はオワコンではない? 日本株の未来が明るい理由

    日本株がオワコンと言われる理由を見てきましたが、実はネガティブな側面だけはありません。

    ここでは日本株におけるポジティブな面について見ていきましょう。

    1. 日本株の上昇率が米国株を上回っている
    2. 中小企業のリターンはとても良い
    3. S&P500のリターンを上回っている日本株式の投資信託がある
    4. 投資人口が増えている

    1.日本株の上昇率が米国株を上回っている

    日本株は米国株よりも上昇率が低いという考えは正しくありません。実は私のTwitterでも触れていますが、過去10年の日本株の上昇率は米国株を上回っています。

    https://twitter.com/o2zuka/status/1670390277209751552?s=20

    その理由は、日経平均株価が33年ぶりにバブル後最高値を更新(2023年7月3日の終値が3万3,753円)するなど好調だからです。

    今後もこの好調が続くと仮定すると、米国株よりも日本株に投資した方が、利益を得やすい可能性があります。

    2.中小企業のリターンはとても良い

    もともと、日本株が米国株を始めとした外国株よりも低く見られていたのは、大手企業のリターンが悪かったからです。以下の図はTOPIX Small・東証株価指数・TOPIX30のリターンです。

    出典:Google Finance

    この結果を見ると、中小企業の株式で構成されるTOPIX Smallの成績がとても良い反面、大企業の株で構成されるTOPIX30の成績は悪い結果となっています。

    TOPIX SmallやTOPIX30とは

    TOPIX Smallとは、時価総額や流動性の高い上位500銘柄を除いた小型株で構成される株価指数。一方、TOPIX30とは時価総額や流動性が特に高い企業で構成される株価指数のこと。

    つまり、大企業ではなく中小企業の株式に投資をすれば、長期間で大きな利益を狙える可能性があります。

    3.S&P500のリターンを上回っている日本株式の投資信託がある

    日本株式のなかには、米国の代表的なインデックスであるS&P500関連商品を上回っているものもあります上場インデックスファンド米国株式(S&P500)と日本株のリターンを比べてみました。

    3年リターン5年リターン10年リターン
    上場インデックスファンド米国株式(S&P500)23.17%16.14%14.9%
    DIAM新興市場日本株ファンド11.82%10.43%20.86%
    情報エレクトロニクスファンド21.40%15.39%15.52%
    日本製鉄グループ株式オープン31.91%4.89%4.57%
    ※リターンは年率平均です

    S&P500のリターンはとても良いですが、なかには日本株の方が成績の良い投資信託もある点がわかります。つまり、必ずしも米国株に投資した方がたくさんのリターンを得られるとは限りません。

    4.投資人口が増えている

    近年NISAやiDeCoが始まったことで日本の証券会社の口座開設者数は増えています。

    日本証券業協会が発表した「全国証券会社主要勘定及び顧客口座数等」によると、個人口座の数は2022年6月の3,099万7,091口座から2023年3月には3,335万5,193口座まで伸びています。

    年月顧客口座数
    2022年6月3,099万7,091口座
    2022年9月3,230万4,480口座
    2022年12月3,281万5,072口座
    2023年3月3,335万5,193口座
    出典:日本証券業協会

    また2023年5月には33年ぶりに日経平均株価が3万円の大台を突破しており、ブルームバーグの報道(2023年5月19日)にあるように口座開設者数の増加は続いています。ニュースをきっかけに投資に興味を持つ人が増えれば、日本株が値上がりする可能性は十分あるでしょう。

    日本株に投資をする場合のポイント

    日本株に投資をする場合、いくつかポイントがあります。

    1. リスクを抑えたいなら個別株よりも投資信託を選ぶ
    2. 節税や税金控除を受けられる制度を利用する
    3. 長期投資を前提に考える
    4. ドルコスト平均法の考え方で投資をする

    それぞれのポイントについて順番に解説します。

    1.リスクを抑えたいなら個別株よりも投資信託を選ぶ

    投資に対して損するイメージを持っている人は、個別株よりも投資信託を選びましょう。個別株への投資は、大きな利益を狙える反面、値下がりによる損失リスクも高くなります。

    一方、投資信託なら1つの銘柄を購入するだけで分散投資ができます。個別株よりも値動きが小さい商品も多いため、損失リスクも抑えられるでしょう。

    2.節税や税金控除を受けられる制度を利用する

    日本株に投資をして得た利益については、税金を支払う必要があります。例えば、投資信託の利益にかかる税金は20.315%です。

    仮に100万円の利益を得た場合でも、残るのは約79万円です。

    投資で得た利益を多く手元に残すためには、NISAやiDeCoなどの制度を利用しましょう。

    これらの制度を利用すれば、運用益や分配金にかかる税金が非課税になったり掛金の控除を受けたりできます。

    3.長期投資を前提に考える

    日本株に限らず、短期投資よりも長期投資の方がリターンが安定します。なぜなら、一時的に値下がりしても、売却する際に値上がりしていれば多くのリターンを得られるからです。

    買った商品が大きく値下がりした際に、慌てて売却すると損失が確定するので注意が必要です。

    また、短期投資よりも長期投資の方が分配金を再投資した場合に得られる利益が増えやすくなります。

    4.ドルコスト平均法の考え方で投資をする

    初心者が投資で悩むのは、購入するタイミングです。個別株や投資信託を買った後に値下がりすると、後悔する人もいるでしょう。投資のリスクを抑えるには、定期的に一定額を投資するドルコスト平均法という投資手法が効果的です。

    ドルコスト平均法では、価格の高低によって以下のように購入量を調節して購入価格を平均化させます。

    定期的に一定額購入することで価格が高いときは購入量が少なくなり安いときはたくさん買えるので、商品の購入価格の平均値を低く抑えられます。

    加えて毎月定期的に購入するため、相場の値動きをずっと見続ける必要はありません。

    少額からの取引にも対応しているので、これから日本株の投資を始めたい人におすすめの方法です。

    日本株はオワコンではなく将来性がある!

    日本株はオワコンではありません。特に中小企業の株については、将来性があるため、今後も多くのリターンを得られる可能性があります。ただし、個別株は損するリスクも高いので注意が必要です。初心者は、投資信託から始めた方が損をする可能性は低くなるでしょう。

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