「インデックス投資はおすすめしないって本当?」
「インデックス投資のメリットがよくわからない」
と考えていませんか?
インデックス投資についての評判を見ると、おすすめしないといっている人もいます。そのような評判を聞いて、本当にインデックス投資は良くないのかと疑問を感じる人もいるでしょう。
そこでこの記事では、1級FP技能士の私鬼塚が以下の内容について詳しく解説します。
- インデックス投資をおすすめしないといわれる理由
- インデックス投資に向いていない人の特徴
- インデックス投資のメリット
ぜひ参考にしてみてください!
なお、インデックス投資に興味のある方は、私鬼塚のLINEに登録をしていただくと、初心者が買うべき投資信託4選などの特典を無料で受け取るれるので興味のある方はぜひ登録してみてください!
インデックス投資とは?概要を解説
ここでは、インデックス投資の概要について詳しく解説します。
- インデックス投資とは指数に連動した運用成果を目指す投資手法
- インデックス投資の特徴
- インデックスファンドとアクティブファンドのちがい
それぞれ詳しく見ていきましょう。
インデックス投資とは指数に連動した運用成果を目指す投資手法
インデックス投資とは、日経平均株価やTOPIXなどの市場指数に連動する運用成果を目指す投資手法です。
指数に連動するように設計された投資信託を通じて、市場平均と同等のリターンを狙います。
インデックス投資のメリットは、個別銘柄選びの手間が省けることです。
また、長期的には多くのアクティブファンドよりもよい成績を残すというメリットもあります。
運用担当者(ファンドマネージャー)が独自の判断で銘柄選択や投資割合を決定し、市場平均を上回るリターンの獲得を目指す投資信託のこと。
インデックス投資は、シンプルさと低コストを武器に、多くの投資家から支持される投資手法です。
インデックス投資の特徴
インデックス投資の最大の特徴は、運用コストの低さです。
個別銘柄の分析や売買タイミングの判断が不要なため、手数料が低く抑えられます。また、長期投資に向いており、複利効果で資産を着実に増やせる点も魅力的です。
インデックス型の投資信託を購入すれば、自動的に分散投資している状態となるため、特定銘柄の暴落リスクを軽減できます。
インデックス投資は、時間をかけて着実に資産形成を目指す投資家に適した投資手法です。
インデックスファンドとアクティブファンドのちがい
インデックスファンドは指数に連動することを目指すのに対し、アクティブ投資は指数を上回ることを目指します。
アクティブ運用では、専門家による分析や市場予測に基づいて投資判断が行われるため、インデックス投資と比較して運用コストが高くなりがちです。
実際、アクティブファンドの信託報酬は年1.0〜2.0%程度であるのに対し、インデックスファンドは0.1〜0.3%程度と低コストに抑えられています。
インデックス投資は「市場に勝とうとするのではなく、市場と同じリターンを低コストで得る」という考え方に基づいた手法です。

また、長期的に見ると高いコストを払っても、アクティブ運用がインデックス投資を継続的に上回ることは難しいという現実があることも押さえておきましょう。
インデックス投資はなぜおすすめしないといわれるのか?


インデックス投資はなぜおすすめしないと言われているのか疑問を感じている人もいるでしょう。そのように言われる主な理由は大きく分けて3つあります。
- 市場の平均以上の利益は望めない
- 短期間で大きなリターンを狙えない
- 元本割れのリスクがある
順番に見ていきましょう。
市場の平均以上の利益は望めない
「インデックス投資は市場の平均以上の利益を望めないからおすすめできない」と考えている人もいます。なぜなら、インデックス投資は指数と同じ値動きを目指す投資方法だからです。
日経平均株価やNYダウ平均株価といった指数は、個別株のように短期間で大きく上昇したり下落したりするケースはあまりありません。値動きが小さい分、少額での投資だった場合得られる利益は少なくなります。
大きな利益を狙いたいのであれば、個別株への直接投資をはじめとしたインデックス投資以外の方法を検討する必要があります。
短期間で大きなリターンを狙えない
インデックス投資は、その性質上、短期間で大きなリターンを狙うのは難しい方法です。
以下の図は、日経平均株価やダウ平均株価へ投資した場合のリターンです。
▼日経平均株価へインデックス投資した場合の利回り
▼ダウ平均株価へインデックス投資した場合の利回り
それぞれのリターンの年率平均を見ると、概ね10%未満となっています。つまり100万円を投資して年率平均のリターンが10%だった場合、10万円しか利益を増やせません。
個別株よりも短期間で大きなリターンを狙いにくいため、多額の資金を持っていない方が利益を増やすためには、長期間にわたってコツコツ投資を続ける必要があります。また、長期間であっても利益を大きく増やせる保障はありません。
元本割れのリスクがある
インデックス投資=安全と考える人もいますが、それは間違いです。インデックス投資は長期で続けた方が利益を増やせる可能性はありますが、損をするリスクもあります。
以下の図は世界金融危機のときに投資をしていた場合のリターンですが、相場環境によっては大きく元本割れするリスクもあるので注意しなければなりません。


また、長期間お金を入金して投資を続けられるかといった問題もあります。出費が大きくなる結婚や子どもの入学などのライフイベント時であっても、毎月入金し続ける必要があるからです。



元本割れをすると生活に支障をきたす人には、インデックス投資はおすすめできません。
インデックス投資はおすすめできない人の特徴
インデックス投資はおすすめできない人について理解するには、以下の4つの特徴を押さえることが重要です。
- 短期間で大きく資産を増やしたい人
- 下落リスクを受け入れられない人
- 銘柄を自分で選びたい人
- 日々の価格変動が気になってしまう人
それぞれの特徴について、具体的な理由を解説します。
短期間で大きく資産を増やしたい人
短期間で大きな利益を求める人には、インデックス投資は向いていません。
インデックス投資は、市場平均と同等のリターンを目指す投資手法であり、急激に資産を増やすことは期待できないためです。
たとえば、日経平均株価の過去20年の年平均リターンは約4%程度で、仮に100万円を投資しても1年後には104万円程度にしかなりません。
短期間で資産を大きく増やしたいなら、個別株への集中投資や先物取引などハイリスク・ハイリターンの手法を選ぶ必要があります。
ただし、そうした投資は大きな損失を被るリスクも高いことを押さえておきましょう。
インデックス投資の真価は、10年以上投資し続けたときに発揮されます。



短期的な成果を求めるなら、インデックス投資ではなく他の投資手法を検討すべきですが、その分リスクも高まることを理解しておく必要があります。
下落リスクを受け入れられない人
市場の下落時に動揺して投資を中断してしまう人は、インデックス投資に向いていません。
インデックス投資は、長期的には成長する傾向がありますが、短期的には大きく価格が下落することがあります。
たとえば、2008年のリーマンショックなどの金融危機では、相場が50%近く下落しました。
このような局面で慌てて売却するのは、避けなくてはいけません。市場が回復する前に売却してしまうと、長期的な資産形成の機会を逃してしまうからです。
また、相場下落時に冷静さを失い、投資計画を放棄してしまう傾向がある人も注意が必要でしょう。
インデックス投資で成功するには、下落局面でも淡々と投資を続ける精神的な強さが求められます。



そのため、心理的に耐えられない下落幅を事前に想定し、心理的な安定を保てる範囲内で投資することが重要です。
インデックス投資は、短期的な変動に左右されず、長期的な視点で市場の成長を信じられる人に最適な投資法といえます。
銘柄を自分で選びたい人
インデックス投資は、自分で銘柄を選びたい投資家には向いていません。
インデックス型の投資信託は市場全体の動きに連動するため、個別銘柄の選定という楽しみや醍醐味を味わえないからです。
自分の判断で成長企業を見つけ出し、大きなリターンを得たいと考える人には物足りなさを感じるでしょう。
たとえば、次の大型成長株を見つけ出したい、特定の業界や企業を応援したいという想いがある場合は不向きです。
市場平均以上のリターンを狙いたい人や、自分の投資判断に自信がある人は個別株投資のほうが合っているでしょう。
日々の価格変動が気になってしまう人
インデックス投資は、日々の価格変動に一喜一憂する人には向いていません。
短期的な相場の上下動に敏感な投資家は、株価が下がるたびに不安になり、冷静な判断ができなくなる傾向があります。
インデックス投資の真価は、10年・20年という長期で発揮されるものです。
短期的な下落局面では、最大で50%近く資産が目減りすることが過去にもありました。
このような大きな下落を経験しても、感情的に売却せずに保有し続けられる精神力が求められます。
価格変動に過敏に反応してしまうことは、長期的に資産を形成するうえで大きな妨げとなるでしょう。
インデックス投資をする際の注意点


なんとなくおすすめされているからという理由で、インデックス投資を始めるのはあまりおすすめできません。
ただ、分散投資ができて情報収集がしやすいため、初心者におすすめです。これから、インデックス投資を始めるのであれば、以下の点に注意しましょう。
- 販売手数料や信託報酬を必ず確認する
- 分配方針によって大きく成績が変わるケースもある
- 値下がりをしても手放さない
- 純資産総額が減っている商品は償還の可能性がある
それぞれの注意点について詳しく見ていきましょう。
販売手数料や信託報酬を必ず確認する
インデックスに連動する投資信託に投資をする場合、銘柄によって販売手数料や信託報酬が異なる点に注意しましょう。
信託報酬とは投資信託の管理や運用を任せる際に支払う費用のこと。
信託報酬は運用成績にかかわらず、運用している期間中ずっとかかる。
一般的に販売手数料は0〜5.0%、信託報酬は0.5%〜2.5%が目安とされています。
特に、信託報酬が高い投資信託を選ぶ場合は注意が必要です。なぜなら、信託報酬が高くても運用成績が良いとは限らないからです。
少しでも利益を残すためには、販売手数料がかからない商品を選ぶのをおすすめします。なおつみたてNISAなどを利用すれば、手数料をおさえられるでしょう。
分配方針によって大きく成績が変わるケースもある
インデックス投資をする場合、リターンをそのまま再投資するか、分配金として受け取るかで成績が変わることがあります。



複利効果を活用した資産形成をしたい場合は、再投資する方法がおすすめです。
分配金として受け取った場合、同じ運用資金でずっと投資を続けることになります。一方、リターンをそのまま投資する場合、分配金が徐々に積み重なるので、運用資金が増え続けるケースも珍しくありません。
運用資金が増えれば、同じリターンでも得られる利益は増えやすくなります。
特に長期投資をする場合、再投資により運用資金が増えやすいので、より多くの利益を得られる可能性があります。
なるべく、分配金はそのまま再投資しましょう。
値下がりをしても手放さない
インデックス投資は長期投資を前提に運用しましょう。
長年運用していれば、リーマンショックやコロナショックのように大きく下落する局面はありますが、その時点で手放すと損失が確定してしまいます。
しかし、一時的に下落しても時間が経てば大きく上昇するケースは珍しくありません。
以下の図は、MSCI オール・カントリー・ワールド・インデックス(グロス・配当込み、円換算ベース)を基にしたシミュレーションです。
2008年〜2012年にかけて、積立総額が積立元本を割っている時期がありますが、2013年以降は積立元本を大きく上回る利益となっています。
このように、一時的に値下がりしてもそのまま持ち続けておけば、大きな利益を得られる可能性は十分あります。
純資産総額が減っている商品は償還の可能性がある
インデックス投資をする際、純資産総額(基準価額×受益権口数)が減っている商品は償還の可能性があるので注意が必要です。
投資信託の運用が終わることで満期を迎えて、投資商品の精算と資金の返還が行われること
純資産総額が減っている商品は、運用成績の悪化や投資家による解約が原因で償還される可能性があります。
そのため、投資する前に純資産総額が大きく減っていないか確認しておきましょう。
インデックス投資は初心者向き? メリットを解説


インデックス投資と聞くと、初心者が行う投資といったイメージを持っている人も多いでしょう。そのように考える人が多いのは、インデックス投資には以下のようなメリットがあるからです。
- 長期目線で見ると多くのインデックスが上昇している
- 初心者でも分散投資をしやすい
- 情報収集しやすい
- 初心者でも少額や積立投資などがしやすい
それぞれのメリットについて詳しく見ていきましょう。
長期目線で見ると多くのインデックスが上昇している
世界でも主要なインデックスは、一時的に下落する局面はあるものの、長期的には上昇しています。
以下の図は日経平均株価とダウ平均株価の長期チャートです。
▼日経平均株価の長期チャート
▼ダウ平均株価の長期チャート
どちらも一時的に下落している局面は何度もありますが、2023年現在の株価は回復しています。初心者であっても、インデックスと連動する金融商品を保有しておけば、その恩恵を受けられる可能性は十分あるでしょう。
初心者でも分散投資をしやすい
インデックス投資の代表的な方法としては、インデックスファンドやETFへの投資があります。
証券取引所に上場している投資信託で、取引時間内であれば株式のように売買ができる。主に株価指数などの特定の指数に連動するインデックス型が多いが、指数に連動しないアクティブ型ETFも存在する。
これらの銘柄は複数の銘柄で構成されているため、購入するだけで自然と分散投資が可能です。
複数の銘柄に投資できる分、一つの銘柄が値下がりしてもほかの銘柄が値上がりしていれば、損失額を抑えられる可能性があります。
また、投資信託やETFであれば、自分で投資する銘柄を選ぶ手間が省けるので、初心者であっても取り組みやすいでしょう。
分散投資により損失リスクを抑えたいと考えている初心者におすすめの投資方法です。
情報収集しやすい
個別銘柄に投資する場合、銘柄によっては情報が少ないこともあります。また、毎日テレビや新聞で株価について報道されているわけではないので、情報収集に苦労するかもしれません。
一方、インデックス投資は株式指数と同じ値動きを目指す手法です。
テレビのニュースや新聞では、連日現在の株価がいくらなのか発表しているため、関連する情報もすぐに見つけられるでしょう。
初心者でも少額や積立投資などがしやすい



インデックス投資を始めるのに多くの費用はかかりません。
インデックス投資が行える商品として、主に投資信託やETFがあります。たとえば以下のような金融機関なら100円程度から購入できるため、少額から気軽に投資を始めたい人にもおすすめです。
- 楽天証券
- SBI証券
- マネックス証券
- 松井証券
- auカブコム証券
また、多くの費用がかからない分、長期の積立投資にも向いています。コツコツと積立投資をしたい方はインデックス投資に挑戦してみてましょう。
インデックス投資に向いている人の特徴
インデックス投資に向いている人には、どのような特徴があるのでしょうか。ここでは重要なポイントを4つ紹介します。
- 投資に時間や手間をかけたくない人
- 長期的な資産形成を目指す人
- コスト意識が高い人
- 投資に割ける時間が限られている人
それぞれ詳しく見ていきましょう。
投資に時間や手間をかけたくない人
インデックス投資は、投資に多くの時間や労力をかけたくない人に最適な選択肢です。
個別銘柄の分析や売買タイミングの見極めが不要であるため、忙しい日常を送る会社員や子育て世代でも実践できます。
一度投資方針を決めたら、その後は定期的な積立と年に数回の資産配分の調整だけで済みます。市場平均のリターンを目指すため、相場の短期変動に一喜一憂する必要がありません。
個別株を選ぶ労力を省くことで、本業や家族との時間など自分が大切にしたいことに時間を使えるでしょう。



着実な資産形成を目指す人にとって、インデックス投資は強い味方となるはずです。
長期的な資産形成を目指す人
インデックス投資は、10年・20年といった長期的な視点で資産形成を考える人に最適な投資方法です。
長期的な市場の成長を取り込むためには、コツコツと積立投資を続けることが重要です。
また、長期投資では「ドルコスト平均法」の恩恵も受けられます。
相場が下がったときに自動的により多くの口数を購入できるため、平均取得単価を下げる効果があります。



退職金作りや子どもの教育資金など、明確な長期目標がある人にとって、インデックス投資は時間と複利の力を活かせる堅実な選択肢となるでしょう。
ドルコスト平均法のメリットについては、以下の記事を参考にしてみてください。


コスト意識が高い人
コスト意識が高い人は、インデックス投資を活用するとよいでしょう。
インデックス投資の魅力として、運用コストの低さが挙げられます。
一般的なアクティブファンドの信託報酬が年1.0〜2.0%程度なのに対し、インデックスファンドは0.1〜0.3%程度と大幅に低くなっています。
この差は一見小さく見えますが、長期投資では複利効果により大きな差となって現れます。頻繁な売買による手数料や税金の発生を避けられるのも、インデックス投資のメリットです。
さらに、インデックス投資では銘柄選択のための情報収集の手間や時間的コストも最小限に抑えられます。
投資におけるコスト削減はリターンの向上につながるため、コスト意識の高さはインデックス投資成功の重要な要素となるでしょう。
信託報酬が低い投資信託については、以下の記事の「【投資信託】新NISAの成長投資枠のおすすめランキング」を参考にしてみてください。


投資に割ける時間が限られている人
投資に割ける時間が限られている人にとって、インデックス投資は最適な選択肢です。
インデックス投資は、市場全体の動きに連動するため、個別銘柄の分析や市場タイミングの見極めに時間を費やす必要がありません。
忙しい会社員や育児に追われる親・複数の仕事を掛け持ちする人でも、月に数十分程度の時間で運用が可能です。
一度投資方針を決めれば、その後は定期的な入金と年に1回リバランスをするだけで完結します。
資産運用において資産配分が当初の割合から変わってきたときに、最初に決めた割合に戻すこと。
時間をかけずとも長期的には市場平均のリターンが期待できるため、限られた時間を効率的に使いたい人にとって、インデックス投資は理想的な投資法といえるでしょう。
初心者が投資を始めるならインデックス投資がおすすめ!


これから投資を始めようと考えている初心者は、インデックスと連動して動くインデックス投資がおすすめです。
その理由は、ほかの投資方法と比べるとインデックス投資は分散投資ができて情報収集もしやすいからです。
また、一時的に値下がりする時期があっても、そのまま回復するのを待てば利益を得られる可能性があります。
なお、インデックス投資に興味のある方は、私鬼塚のLINEに登録をしていただくと、初心者が買うべき投資信託4選などの特典を無料で受け取ることができます。



これからインデックス投資をはじめたい人は、ぜひ登録してみてください。