「全世界株式をおすすめしない理由が知りたい!」
「全世界株式に投資をするときの注意点が知りたい!」
「積み立てNISAでおすすめ対象に全世界株式があるけど、どんな投資信託なんだろう?」
そのような悩みや疑問はありませんか?
年金2000万円問題で将来お金に不安があるので投資を始めよう、という方が最近増えてきています。確かに全世界株式の投資信託は、保有するだけで分散投資ができるので、ある程度リスクが抑えられます。
しかし、比較的初心者でも取り組みやすい全世界株式の投資信託であっても暴落するリスクが怖い、と思ってしまう方は多いのではないでしょうか?
そこで、一級ファイナンシャル・プランニング技能士の鬼塚が以下のテーマについて詳しく解説していきます。
- 全世界株式に投資する4つのメリット
- おすすめしないと言われる6つの理由
- 全世界株式をかしこく運用するための3つのコツ
ぜひこの記事を参考に着実な資産形成をして、お金の不安から脱却していきましょう!
なお「もっと授業について学びたい!」という方向けに、有料級特典をプレゼントしています。LINEに登録し、たった20秒で終わる質問に回答するだけなので、ぜひお受け取りください!
投資初心者におすすめしない?全世界株式とは
全世界株式とは、世界50カ国の株式に投資をする投資信託(インデックスファンド)のこと。特に三菱UFJ投信が販売しているeMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)がおすすめです。
各国の比率は以下の表にまとめてあるので、それぞれ見ていきましょう。
全世界株式の主な国・地域別構成比率ランキングベスト8 (全50カ国)▼
ランキング | 国 | 比率 |
---|---|---|
1位 | アメリカ | 約60% |
2位 | 日本 | 約6% |
3位 | 中国 | 約4% |
4位 | イギリス | 約4% |
5位 | フランス | 約3% |
6位 | 台湾 | 約2% |
7位 | 韓国 | 約2% |
全世界株式は投資初心者にとって取り組みやすいですが、現時点(2023年1月)ではアメリカ株式の割合が多い傾向があります。2008年に起きたリーマンショックで約6割の暴落が起きているので、注意しておくと良いでしょう。
本当はおすすめ!全世界株式に投資する4つのメリット
MINKABUの公式HPの調べによりますと、全世界株式(全世界の株式投資信託)はS&P500(米国の株式投資信託)と比べると売れ筋が低い印象を受けます。
しかし、金融庁公式HPでおすすめしている地域分散効果が得られやすいのは、S&P500よりも全世界株式なので、投資初心者におすすめです。
ここでは、全世界株式に投資する4つのメリットについて解説していきます。
- 日本株に投資できる
- 地域分散投資ができる
- チャート画面に張り付く必要がない
- ドル・コスト平均法で時間分散しやすい
1つずつみていきましょう。
1.日本株に投資できる
S&P500よりも全世界株式をおすすめする1番の理由は、日本株に投資できるからです。
全世界株式には「日本株」が約6%含まれています。
日本企業を投資で応援する人を増やせれば、日本国内の経済が活性化されて、日本国民が豊かになることにつながるでしょう。
もし日本国民が米国株式ばかりに投資をして日本経済が衰退していくと、以下の4つが問題点としてあげられます。
- 企業の売上が減っていく
- 給料が減らされる
- ボーナスがカットされる
- リストラされる人が増える
こうならないためにも「豊かな日本を次の世代に残していきたい」という思いで、投資初心者が着実な資産形成をするお手伝いをしています。
投資に興味があるけど何をやったら良いかわからない、という方はぜひ私のYouTubeチャンネルをあわせてご覧ください。
2.地域分散投資ができる
異なる状況にある地域の資産や銘柄、通貨を組み合わせて投資を行うのが「地域の分散」の手法です。
投資初心者の抱える問題点の1つに「リスクを低く抑えるやり方がわからない」というのが多い傾向があります。
実は、全世界株式を購入するだけで、簡単に地域分散投資は可能です。
地域分散投資は金融庁公式HPで紹介されているくらい分散投資の王道のやり方。例えば、FXの場合地域分散させるには、複数の国の通貨を購入しなければならないですが、全世界株式は保有しているだけで、地域分散投資ができるのが特徴です。
さらに、先進国の成長が鈍化したとしても、全世界株式には新興国の株式も組み込まれているため、成長すればチャートが上昇する可能性があります。
全世界株式は投資初心者にとって投資を行う際のハードルが低いので、気になった方はぜひチャレンジしてみてください!
3.チャートの画面に張り付く必要がない
全世界株式に投資する場合、チャート画面に張り付いて値動きを追跡する必要はありません。もちろん全世界株式も一般の株式投資と同様チャートが下がるリスクはあるものの、全世界株式と債券の投資信託を保有すればリスクをコントロールが可能です。
全世界株式の価格が下がったとしても債券価格が上がる傾向があるので、リスクが抑えられる効果も期待できます。
一気に儲けてお金持ちになりたいという人には向きませんが、コツコツ長期で取り組める人は着実に資産を形成できるでしょう。
4.ドル・コスト平均法で時間分散がしやすい
ドル・コスト平均法は長期的に一定額購入し続けることで、短期的に急な値下がりが起きても、それによって生じる損失の程度を軽減できるやり方のことです。
実は金融庁の公式HPで投資信託をドル・コスト平均法で購入するやり方は、相性が良いと紹介されています。つまり投資初心者の方はリスクを抑えながら着実な資産形成ができるのです。
忙しいサラリーマンや主婦の方には「毎月決まった日に自動で購入する」ことを私はおすすめしています。
例えばネット証券最大手のSBI証券の場合、以下のようなメリットがあります。
- 銀行自動振込対応
- クレジットカード払い対応
- 購入日の指定が可能
特に、簡単に「毎月決まった日に自動で購入できる」のが大きなメリットです。
さらにSBI独自のポイントとクレジットカード決済時のポイントも貯まるので、気になる方は私の動画をあわせてご覧ください。
全世界株式をおすすめしないと言われる6つの理由
全世界株式(全世界株式の投資信託)は、投資信託の中でも地域分散効果が得られてリスクを抑えられますが、一方デメリットもあります。
一般的に全世界株式をおすすめしないと言われる理由は、以下の6つがあげられます。
- S&P500よりもリターンが少ないから
- 手数料が割高だから
- 株式のみだとリスクが高いから
- 元本保証がされていないから
- アメリカの影響を受けやすいから
- 成長率の低い株式銘柄が含まれているから
1つずつみていきましょう。
1.S&P500よりもリターンが少ないから
全世界株式とS&P500(米国の株式投資信託)を比較するとS&P500の方に軍配が上がります。
一方、リスクは全世界株式の方が低い結果となりました。全世界株式とS&P500のどちらを購入するか迷われている方は、リスク許容度も考慮して選ぶと良いでしょう。
2.手数料が割高だから
投資信託を始めるにおいて、手数料は注意すべきポイントです。
【インデックス型】 投資信託人気ランキング | ファンド名 | 投資信託手数料 |
---|---|---|
1位 | eMAXIS Slim米国株式(S&P500) | 0.0968% |
2位 | SBI・V・S&P500インデックス・ファンド (SBI・V・S&P500 | 0.0638% |
3位 | eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー) | 0.1144% |
確かにデータをみる限りでは手数料が1番安いとは言えないでしょう。ただ、全世界株式は上位2つの投資信託と比較して手数料に大きな差があるわけではないので「割高」とまでは言い切れません。
自分の支出を抑えるために手数料を把握しておくのは重要なことではあるものの、より注意しなくてはいけないのは以下の2点です。
- 自分のリスク許容度を把握する
- どのようなリスクがあるか
手数料に大きな差がないのだとしたら「リスク」に目を向けて考えると、自分に合った良い銘柄に出会えるでしょう。
3.株式のみだとリスクが高いから
アセットアロケーションの観点から株式のみの運用は、リスクが高い傾向があります。
アセットアロケーションとは「資産クラス(資産の種類や分類)」の配分を決めたもの。「株式」のみでパッケージ化された全世界株式は、投資信託の中でも「集中投資」をしていると言えます。
全世界株式に限らずどのような投資にもリスクはあるので、どうしても気になるのであれば株式と逆の動きをする傾向がある債券を保有するなどして、リスクをコントロールしていきましょう。
4.元本保証がされていないから
一般的に損失が出てしまうと怖いので「元本保証」があると投資初心者は安心できる、という気持ちはわかります。
しかし「元本保証」がある投資商品は、特別の場合を除き法律上認められないケースが多いです。
リターンを着実積み上げてリスクはなくすのではなく、極限まで抑えるやり方が良いでしょう。
5.アメリカの影響を受けやすいから
全世界株式は米国株が約60%組み込まれているので、アメリカ経済が不況で株価が下落したら、大ダメージを受けやすいです。
実は人気がある投資信託でよく比較されるS&P500は米国株式に集中投資しているので、アメリカ経済が不況で株価が下落したら、全世界株式よりも暴落する可能性があるでしょう。
全世界株式は地域分散されているとはいえ、投資をするなら米国経済の影響は避けられません。
6.成長率の低い国の株式銘柄が含まれているから
全世界株式には、成長率の低い国の株式銘柄が含まれています。経済的発展の度合いが遅いため、株価が上がりにくい傾向があるでしょう。
一方全世界株式に投資をして米国株が落ち込んだ場合、リスクを抑えられるケースもあります。
アメリカ経済が落ち込めば全世界に波及するので、S&P500のような米国株のみで組まれた投資信託を保有すれば、暴落リスクは全世界株式の方が低いと言えるでしょう。
「リターン」を取りにいくのは確かに大事ですが「リスク許容度」の観点から銘柄を選ぶことも大事です。
全世界株式はおすすめ!かしこく運用するための3つのコツ
誰でも簡単にできて着実に資産形成をしていきたいなら
- 長期
- 積み立て
- 分散
を私はおすすめしています。
全世界株式(全世界株式の投資信託)のリスクを考えた上で、かしこく運用するためのコツは以下の3つです。
- 債券も一緒に保有する
- ドル・コスト平均法で最低10年は積み立てる
- 分散投資とリバランスでリスクを抑える
それぞれ順を追って解説していきます。
1.債券も一緒に保有する
株式と債券は逆の動きをしやすいので、債券も一緒に保有することをおすすめします。
日本の株式と債券の動きを以下の図でみていきましょう。
株価が下がると債券価格が上がる傾向があり、これは日本だけでなく他国の株式と債券の関係も同じ傾向がみられます。株式を購入する際は、債券を購入してリスク抑えていきましょう。
2.ドル・コスト平均法で最低10年は積み立てる
金融庁の公式HPによると、ドル・コスト平均法(定額購入法)で長期で積み立てる投資法は投資信託と相性が良いと紹介されています。
さらに10年以上続けると、元本割れのリスクがほとんどなくなります。以下の図をご覧ください。
投資初心者の方は100円以上から取り組めるので、少額からコツコツ積み立てることをおすすめします。
3.分散投資とリバランスでリスクを抑える
リバランスについて、以下の図で確認していきましょう。
例えば、株式や債券を50%ずつ保有していたとしても、運用成績の違いによって自然とズレが生じるケースは少なくありません。このズレた比率を元に戻すことを「リバランス」と言います。
具体的には、値上がりした金融商品を売るのと同時に値下がりした商品を仕込むことで、資産の保有比率を元に戻す操作を行います。つまり値上がりした金融商品を売って利益を確定させるだけでなく、値下がりした商品を仕込めば、将来のリターンを高める効果を期待できるのです。
このように、年に1回程の頻度でリバランスをすれば、リスクを抑えた堅実な分散投資が実現するでしょう。
もっと詳しく投資信託のことを知りたい、という方は私の公式LINEに登録してから、わずか20秒の質問に回答するだけで有料級の特典を無料でプレゼントしています。
ぜひ、特典を活用して投資家としての一歩を踏み出してください!
コメント