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    【プロが解説】少額投資は意味がない?メリットや利益のシミュレーションを紹介!

    「少額投資は意味がないの?」
    「初心者は少額から始めた方が良い?」
    「少額投資でいくら利益を増やせるのか知りたい」

    と考えていませんか?

    投資は、運用可能な金額が大きいほど大きなリターンを得られる可能性があります。「少額投資だと利益を増やしにくそう」という理由で意味がなさそうと考える方もいるかもしれません。

    そこでこの記事では、以下の内容について詳しく解説します。

    • 少額投資は意味がないと言われる理由
    • 少額で投資するメリット
    • 利益のシミュレーション

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    目次

    少額投資は意味がないと言われる理由

    少額投資は意味がないといわれる理由は主に4つあります。

    1. 利益が小さくなりやすい
    2. 利益が少ない分手数料の占める割合が多くなる
    3. 少額投資であっても損する可能性はある
    4. 取引できる商品が限られることがある

    それぞれの理由について詳しく見ていきましょう。

    1.利益が小さくなりやすい

    投資では、資本が大きいほど多くの利益を得られる可能性が高くなります。一方で、投資できる金額が少額だと得られる利益は小さくなります。短期で多くの利益を求める人にとっては物足りなく感じやすいでしょう。

    例えば、1,000円を3ヵ月投資した場合、月利0.5%(年利換算だと6%)であっても、15円ほどしか増やせません。

    期間が短いのもありますが投資できる金額が少額の場合、わずかな利益しか増やせないでしょう。

    2.利益が少ない分手数料の占める割合が多くなる

    投資では、購入時や売却時、運用期間中などに手数料を支払わなければなりません例えば、株式に投資する場合、購入時や売却時に手数料がかかることがあります。また投資信託も、購入時の手数料の他に運用期間中に信託報酬手数料がかかります。

    信託報酬手数料とは?

    信託報酬手数料とは、投資信託を保有している期間、保有額に応じて運用会社に支払う手数料のこと。

    少額での取引では利益に対して手数料が占める割合が大きくなるため、手数料の徴収により利益が少なくなってしまいます。

    3.少額投資であっても損する可能性はある

    投資である以上、少額でも元本割れのリスクはあります。

    元本割れとは?

    元本割れとは、金融商品の価格が、当初の購入代金を下回ること。

    少額投資は損失額を小さく抑える効果を期待できるものの、損をする確率が下がるわけではありません。手間や時間とリターンが見合わないため、少額しか資金がないなら投資しなくても良いと考える人もいるでしょう。

    4.取引できる商品が限られることがある

    少額から投資可能な商品は限られるため、注意が必要です。例えば、1万円しか持っていない場合、株価が100円未満(最小取引単位が100株単位の商品を購入する場合)の銘柄しか購入できません。100万円持っている場合と比較すると、選択肢が狭まってしまいます。

    また、iDeCoやNISAといった制度を利用する場合、対象銘柄が限定されます。あらかじめ、自分の投資したい銘柄があるか確認しておきましょう。

    少額投資をするメリット

    少額投資は意味がないと考える人もいます。しかし、全員にとって意味がないわけではありません。

    ここからは、少額で投資するメリットを紹介します。

    1. 投資に慣れることができる
    2. 損失額を抑えられる
    3. さまざまな銘柄や商品へ分散投資も可能

    それぞれのメリットについて詳しく見ていきましょう。

    1.投資に慣れることができる

    投資において、初心者の場合は取引ツールの操作に慣れたりメンタルを鍛えたりすることも重要です。

    投資に慣れていない段階で大きい金額を投資すると、取引経験の少なさや精神的な安定感を欠いてしまうことによって判断ミスが起こりやすくなり、大きな損失を被る恐れがあります。

    例えば給料の多くを投資に投入してしまった場合「損をしたくない!」という思いから、感情に引っ張られてしまい判断が鈍りやすくなるでしょう。

    少額からであれば、大きな損失を避けながら投資の練習が可能です。

    その点、少額投資なら損をしたとしても小さな金額に抑えられるので、投資経験がない人でも落ち着いて取引できるでしょう!

    2.損失額を抑えられる

    少額投資の場合、仮に損をしたとしても損失額を抑えられます。投資における損益額は、投資額が大きいほど大きくなる点に注意が必要です。

    例えば、基準価額20,000円の投資信託を購入して18,000円まで値下がりした際に、1口購入していた場合と100口購入していた場合の損失には大きな差があります。

    1口購入の場合:(18,000円-20,000円)×1口=-2,000円
    100口購入の場合:(18,000円-20,000円)×100口=-20万円

    そして、緊急予備資金を貯めていない状態での投資はおすすめしません。

    なぜなら、緊急予備資金を貯めていない状態で給料の大半を投資に充てると、生活が苦しくなる恐れがあるからです。

    仮に投資で含み損を抱えたとしても、生活に支障が出ない範囲の額で投資するようにしましょう。

    3.さまざまな銘柄や商品へ分散投資も可能

    少額投資の場合、銘柄や商品1つあたりの投資額を抑えることで、さまざまな銘柄に分散投資ができます。主な金融商品ごとの最低投資可能額は以下のとおりです。

    金融商品最低投資可能額
    株式投資数百円〜
    投資信託100円〜
    債券約1万円〜

    投資信託であれば最小100円から買えるので、複数の銘柄に投資しやすくなります。加えて、証券会社によっては貯まったポイントや買い物で生じたおつりで投資したり毎月積立投資を行ったりできます。

    投資対象を1つに絞ってしまうと、その投資先の価格が下落すると損失を被ることになるので注意が必要です。

    投資先を分散しておけば、1つの投資先で価格が値下がりしても、ポートフォリオ全体に与える影響を小さく抑えられます。他の投資先で価格が値上がりしていれば、相殺できることもあるでしょう。

    少額投資は意味がないは本当?利益のシミュレーション

    少額投資でも、長期間投資し続ければ利益を増やせる可能性があります。ここからは、少額投資でいくら利益を増やせるのか、金融庁の「資産運用シミュレーション」で比較します。

    1. NISAのつみたて投資枠で少額投資した場合
    2. iDeCoで少額投資した場合
    3. ポイント投資で少額投資した場合

    条件ごとにシミュレーションしてみましょう。

    1.NISAのつみたて投資枠で少額投資した場合

    まずは、NISAのつみたて投資枠で年利6%、100円、1,000円、5000円投資した場合の利益を比較しました。

    なお、金融庁の「資産運用シミュレーション」により試算しています。

    投資金額/運用期間10年20年30年
    100円1万円3万円6万円
    1,000円5万円22万円62万円
    5,000円22万円108万円311万円

    この結果から、投資額が100円であっても30年積み立てたら6万円の利益を得られることがわかります。

    2.iDeCoで少額投資した場合

    続いてiDeCoのケースを考えてみましょう。iDeCoでは初回と掛金の拠出・運用時に手数料がかかります。

    例えばSBI証券でiDeCoを始める場合にかかる手数料は以下のとおりです。

    タイミング手数料
    加入時2,829円(初回のみ)
    掛金の拠出・運用時171円(国民年金基金連合会に1回あたり105円、事務委託先金融機関に月額66円)

    したがって、手数料も含めていくらの利益が得られる可能性があるのかを考える必要があります。iDeCoの掛金の最低額である5,000円を20年、30年投資した場合のシミュレーション結果はこちらです。

    運用期間20年30年
    初回手数料2,829円2,829円
    掛金拠出時の手数料171円×12ヵ月×20年=41,040円171円×12ヵ月×30年=61,560円
    積立総額120万円180万円
    税額軽減額24万円36万円
    ※年収500万円、掛金5,000円、20年は45歳、30年は35歳から始めた場合
    iDeCo公式サイトのかんたん税制優遇シミュレーションによる試算

    5,000円で運用した場合、20年よりも30年の方が積立総額が多くなるので、税額軽減額も増加します。

    3.ポイント投資で少額投資した場合

    SBI証券や楽天証券、マネックス証券など多くの証券会社では、買い物や証券会社の取引で貯めたポイントを株式や投資信託の購入に使うことが可能です。

    毎月500ポイントで投資した場合に10年、20年、30年で利益(年利6%)の条件で、金融庁の「資産運用シミュレーション」により試算しました。

    投資金額/運用期間10年20年30年
    500円21,940円11万1,020円32万2,258円

    500円であっても運用期間を長くすれば、多くの利益を得られる可能性があります。

    なお、ポイント投資に手数料が課されることはありません。しかし、取引手数料がかかる証券会社では、利益に対する手数料が占める割合が大きくなるので注意が必要です。

    少額投資で利益を増やすためのポイント

    少額投資で利益を増やすためには以下のポイントを押さえておく必要があります。

    1. 長期投資が大前提となる
    2. 手数料と利益のシミュレーションは事前にしておく
    3. 投資先は分散する

    それぞれのポイントについて詳しく見ていきましょう。

    1.長期投資が大前提となる

    少額投資で利益を最大化するには、長期間の投資が大前提です。その理由は、長期間投資することで複利効果が働き、利益を増やしやすくなるからです。

    複利効果とは?

    複利効果とは、運用で得た利益をそのまま元本にプラスして再投資することで利益を得る方法です。運用額が増えることで、より利益を増やしやすくなります。

    一方、少額投資の場合、短期間の投資ではほとんど利益を増やせません。

    2.手数料と利益のシミュレーションは事前にしておく

    少額で投資する場合、利益に対して手数料の占める割合が多ければ、元本割れを起こすあるいはほとんど利益が残らないかもしれません。

    事前に得られる利益と手数料をシミュレーションし、長期的に満足のいく利益を得られる可能性がある場合のみ投資することを推奨します。

    特に投資信託のように銘柄によって信託報酬手数料が大きく変わる商品もあります。なるべく利益が減らない銘柄を選ぶようにしましょう。

    3.投資先は分散する

    少額投資であっても、投資先は分散しておくことをおすすめします。投資先が複数あれば、ひとつの金融商品の価格が下落しても他の金融商品でカバーできる可能性があるからです。

    仮に株式型の投資信託だけに投資していた場合、景気の悪化や世界情勢が悪い方向に変化したタイミングで、損失額が膨らむ恐れがあります。

    株式と逆に動く傾向がある債券型の投資信託にも投資、さまざまな地域に分散投資が可能な銘柄を選んだりするなど、値下がりによるリスクを分散させましょう。

    少額投資でも意味がないことはない!できる範囲で始めよう

    少額投資では短期間で利益を増やすのが難しく、意味がないと考える人は少なくありません。しかし、決して意味がないとは言い切れません。長期間運用し続ければ、複利効果により利益を大きく増やせる可能性があります。

    初めて投資する方は、少額の方が損失額を抑えやすいため、落ち着いて取引ができるでしょう。

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