「インデックス投資はおすすめしないって本当?」
「インデックス投資のメリットがよくわからない」
と考えていませんか?
インデックス投資についての評判を見ると、おすすめしないといっている人もいます。そのような評判を聞いて、本当にインデックス投資は良くないのかと疑問を感じる人もいるでしょう。
そこでこの記事では、以下の内容について詳しく解説します。
- インデックス投資をおすすめしないといわれる理由
- インデックス投資のメリット
記事の後半では、インデックス投資を始める際の注意点も紹介しています。
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インデックス投資はなぜおすすめしないといわれるのか?
インデックス投資はなぜおすすめしないと言われているのか疑問を感じている人もいるでしょう。そのように言われる主な理由は大きく分けて3つあります。
- 市場の平均以上の利益は望めない
- 短期間で大きなリターンを狙えない
- 元本割れのリスクがある
順番に見ていきましょう。
1.市場の平均以上の利益は望めない
「インデックス投資は市場の平均以上の利益を望めないからおすすめできない」と考えている人もいます。なぜなら、インデックス投資は指数と同じ値動きを目指す投資方法だからです。
日経平均株価やNYダウ平均株価といった指数は、個別株のように短期間で大きく上昇したり下落したりするケースはあまりありません。値動きが小さい分、少額での投資だった場合得られる利益は少なくなります。
大きな利益を狙いたいのであれば、個別株への直接投資をはじめとしたインデックス投資以外の方法を検討する必要があります。
2.短期間で大きなリターンを狙えない
インデックス投資は、その性質上、短期間で大きなリターンを狙うのは難しい方法です。
以下の図は、日経平均株価やダウ平均株価へ投資した場合のリターンです。
▼日経平均株価へインデックス投資した場合の利回り
▼ダウ平均株価へインデックス投資した場合の利回り
それぞれのリターンの年率平均を見ると、概ね10%未満となっています。つまり100万円を投資して年率平均のリターンが10%だった場合、10万円しか利益を増やせません。
個別株よりも短期間で大きなリターンを狙いにくいため、多額の資金を持っていない方が利益を増やすためには、長期間にわたってコツコツ投資を続ける必要があります。また、長期間であっても利益を大きく増やせる保障はありません。
3.元本割れのリスクがある
インデックス投資=安全と考える人もいますが、それは間違いです。インデックス投資は長期で続けた方が利益を増やせる可能性はありますが、損をするリスクもあります。
以下の図は世界金融危機のときに投資をしていた場合のリターンですが、相場環境によっては大きく元本割れするリスクもあるので注意しなければなりません。
また、長期間お金を入金して投資を続けられるかといった問題もあります。出費が大きくなる結婚や子どもの入学などのライフイベント時であっても、毎月入金し続ける必要があるからです。
元本割れをすると生活に支障をきたす人には、インデックス投資はおすすめできません。
インデックス投資は初心者向き? メリットを解説
インデックス投資と聞くと、初心者が行う投資といったイメージを持っている人も多いでしょう。そのように考える人が多いのは、インデックス投資には以下のようなメリットがあるからです。
- 長期目線で見ると多くのインデックスが上昇している
- 初心者でも分散投資をしやすい
- 情報収集しやすい
- 初心者でも少額や積立投資などがしやすい
それぞれのメリットについて詳しく見ていきましょう。
1.長期目線で見ると多くのインデックスが上昇している
世界でも主要なインデックスは、一時的に下落する局面はあるものの、長期的には上昇しています。
以下の図は日経平均株価とダウ平均株価の長期チャートです。
▼日経平均株価の長期チャート
▼ダウ平均株価の長期チャート
どちらも一時的に下落している局面は何度もありますが、2023年現在の株価は回復しています。初心者であっても、インデックスと連動する金融商品を保有しておけば、その恩恵を受けられる可能性は十分あるでしょう。
2.初心者でも分散投資をしやすい
インデックス投資の代表的な方法としては、インデックスファンドやETFへの投資があります。
インデックスファンドとは、指数と同じ値動きをするように設計された投資信託のこと。
ETFとは、取引時間内ならいつでも売買ができる指数と連動している投資信託。
これらの銘柄は複数の銘柄で構成されているため、購入するだけで自然と分散投資が可能です。
複数の銘柄に投資できる分、一つの銘柄が値下がりしてもほかの銘柄が値上がりしていれば、損失額を抑えられる可能性があります。
また、投資信託やETFであれば、自分で投資する銘柄を選ぶ手間が省けるので、初心者であっても取り組みやすいでしょう。
分散投資により損失リスクを抑えたいと考えている初心者におすすめの投資方法です。
3.情報収集しやすい
個別銘柄に投資する場合、銘柄によっては情報が少ないこともあります。また、毎日テレビや新聞で株価について報道されているわけではないので、情報収集に苦労するかもしれません。
一方、インデックス投資は株式指数と同じ値動きを目指す手法です。
テレビのニュースや新聞では、連日現在の株価がいくらなのか発表しているため、関連する情報もすぐに見つけられるでしょう。
4.初心者でも少額や積立投資などがしやすい
インデックス投資を始めるのに多くの費用はかかりません。
インデックス投資が行える商品として、主に投資信託やETFがあります。たとえば以下のような金融機関なら100円程度から購入できるため、少額から気軽に投資を始めたい人にもおすすめです。
- 楽天証券
- SBI証券
- マネックス証券
- 松井証券
- auカブコム証券
また、多くの費用がかからない分、長期の積立投資にも向いています。コツコツと積立投資をしたい方はインデックス投資に挑戦してみてましょう。
インデックス投資をする際の注意点
なんとなくおすすめされているからという理由で、インデックス投資を始めるのはあまりおすすめできません。
ただ、分散投資ができて情報収集がしやすいため、初心者におすすめです。これから、インデックス投資を始めるのであれば、以下の点に注意しましょう。
- 元本保証はない
- 販売手数料や信託報酬を必ず確認する
- 分配方針によって大きく成績が変わるケースもある
- 値下がりをしても手放さない
- 純資産総額が減っている商品は償還の可能性がある
それぞれの注意点について詳しく見ていきましょう。
1.元本保証はない
インデックス投資では、インデックスに連動して動く株式・投資信託・ETFなどに投資をしますが、いずれも元本保証はありません。
銀行預金のように運用機関の全てわたって元本が減らないこと。
つまり、インデックスが値下がりした場合、損をする可能性があります。
投資自体が初めての人は、まずこの点について理解したうえで始めましょう。
2.販売手数料や信託報酬を必ず確認する
インデックスに連動する投資信託に投資をする場合、銘柄によって販売手数料や信託報酬が異なる点に注意しましょう。
信託報酬とは投資信託の管理や運用を任せる際に支払う費用のこと。
信託報酬は運用成績にかかわらず、運用している期間中ずっとかかる。
一般的に販売手数料は0〜5.0%、信託報酬は0.5%〜2.5%が目安とされています。
特に、信託報酬が高い投資信託を選ぶ場合は注意が必要です。なぜなら、信託報酬が高くても運用成績が良いとは限らないからです。
少しでも利益を残すためには、販売手数料がかからない商品を選ぶのをおすすめします。なおつみたてNISAなどを利用すれば、手数料をおさえられるでしょう。
3.分配方針によって大きく成績が変わるケースもある
インデックス投資をする場合、リターンをそのまま再投資するか、分配金として受け取るかで成績が変わることがあります。
複利効果を活用した資産形成をしたい場合は、再投資する方法がおすすめです。
分配金として受け取った場合、同じ運用資金でずっと投資を続けることになります。一方、リターンをそのまま投資する場合、分配金が徐々に積み重なるので、運用資金が増え続けるケースも珍しくありません。
運用資金が増えれば、同じリターンでも得られる利益は増えやすくなります。
特に長期投資をする場合、再投資により運用資金が増えやすいので、より多くの利益を得られる可能性があります。
なるべく、分配金はそのまま再投資しましょう。
4.値下がりをしても手放さない
インデックス投資は長期投資を前提に運用しましょう。
長年運用していれば、リーマンショックやコロナショックのように大きく下落する局面はありますが、その時点で手放すと損失が確定してしまいます。
しかし、一時的に下落しても時間が経てば大きく上昇するケースは珍しくありません。
以下の図は、MSCI オール・カントリー・ワールド・インデックス(グロス・配当込み、円換算ベース)を基にしたシミュレーションです。
2008年〜2012年にかけて、積立総額が積立元本を割っている時期がありますが、2013年以降は積立元本を大きく上回る利益となっています。
このように、一時的に値下がりしてもそのまま持ち続けておけば、大きな利益を得られる可能性は十分あります。
5.純資産総額が減っている商品は償還の可能性がある
インデックス投資をする際、純資産総額(基準価額×受益権口数)が減っている商品は償還の可能性があるので注意が必要です。
投資信託の運用が終わることで満期を迎えて、投資商品の精算と資金の返還が行われること
純資産総額が減っている商品は、運用成績の悪化や投資家による解約が原因で償還される可能性があります。
そのため、投資する前に純資産総額が大きく減っていないか確認しておきましょう。
初心者が投資を始めるならインデックス投資がおすすめ!
これから投資を始めようと考えている初心者は、インデックスと連動して動くインデックス投資がおすすめです。
その理由は、ほかの投資方法と比べるとインデックス投資は分散投資ができて情報収集もしやすいからです。
また、一時的に値下がりする時期があっても、そのまま回復するのを待てば利益を得られる可能性があります。
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